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いつも誰かがそばにいる。それだけでいい

昨今、2冊目の本を出版した。

(たくさんの知らない誰かと繋がりたい、と思っておきながら)こちらでの報告が遅れてしまったことをお詫びしたい。

それでもいつもなら「僕が本を出したって…」というネガティブな気持ちになるけれど、今回は自信をもってオススメできる気がする。

コンセプトが「ふとした時に持ち歩きたくなる辞書」だから。きっと今の皆さんに届く言葉が、1つはあるはずだから。自分でアレンジして好きな言葉を作っていいという楽しみがあるから。

(”挑戦すれば道は拓ける”という強い言葉を使っておきながら)普段はけっこうマイナス思考なんですよ、実は。でもだからこそ、寄り添える部分ってあると思う。たぶん…。

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今日のタイトルに込めた想いと、最近況

そんなわけで日頃から、自分に起きた出来事をできるだけポジティブに捉えるように、意識はしてる。今回のタイトルに選んだ【それだけでいい】は、まさにそれ。(それだけでいいんだよ)

今、このタイミングで、相棒の電動車椅子を新しくしようとしてる。

けっこう身体はボロボロで、背中が張ると呼吸も苦しく、昔は左側だけだったその痛みは今では見事に両サイドバックだし、もちろん首も肩も痛い。30代にして三重苦、いやいや見事にそれ以上だ。

筆者は先天性の脳性麻痺があり、肢体不自由に分類される障害とともに生きている。輪の中心で周囲の人たちを笑顔にすることは好きだが、己の身体を真っ直ぐ中心に保てたことは皆無で、常に左に傾いている。脳性麻痺とは出生時、もしくは生後4週間以内に主に呼吸不全=脳内の酸素不足が原因で神経回路の一部に支障をきたし、発症する病気である。

だから、ティルトもリクライニングもできる、今持てる最新鋭のヤツを手にすべく、これから行政との交渉が待っている。今、そんな時期。

いつも誰かがそばにいる。それだけでいい

でも、このコロナ渦でより生活が激変したのは、ひょっとしたら(いつもヘルパーさんの力を借りている)僕以上に皆さんの方かもしれない。通勤が在宅ワークになって、途端に家族以外と喋ることができなくなって、職種によっては休業にまで追い込まれて…。


本当に辛かったと思うし、今も苦しんでおられる方はきっとたくさんいる。

それに比べて僕は…、と思う。

ヘルパーさんを得るための交渉と、車椅子獲得の交渉は真逆だ。いかに自分が不便であるかを訴える前者と、このマシンでいかに日々が便利になるかを訴える後者。

もしかしたら、その過程で翻って「だったらこれは1人でできますね~^^」と役所得意なニヒルな笑顔でヘルパーの時間数を削減しようとしてくることだって十分考えられる。僕にとっての二足歩行を手に入れる戦いはそれくらいシビアだから。もちろん、戦いはやってみなけりゃ分からない。


でも、僕は幸せだ。

いつも誰かがそばにいる。それだけでいい。

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