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理由のない行動は取らない

 これも、2年前(※執筆当時から逆算すると2015年頃)に誓った私の行動指針です。皆さんはどのような印象を持たれるでしょうか。

過去の経験から生み出したスローガン

 私は昔から常に人目を気にする性格でした。大人の顔色を覗い、どのように振る舞えば怒られずに済むかを察知し、自分の行動を決めるような子どもでした。ですから、就職した当初は自分の限界を知らずに無理をしてしまい、「うつ病」も経験しました。そんな経緯を辿ったからこそ、時を経てNPO法人の一員として組織の業務をリードすることになった時、こんなスローガンを自らに課しました。

「理由のない行動は取らない」とは、裏を返せば「理由があれば進んで行動する」という意味です。難しい案件で判断に迷った時、皆さんも上司に判断を仰ぐことがありますよね。私の場合、当時の上司は組織のトップだったのですが、訪問介護が主体の仕事柄、社内にいないことも多く、その場の判断を自ら行わなければならないことも多々ありました。そんな時には決まって「なぜ今やるのか」と自分に問いかけ、すぐに理由を説明できた時には、自らが主体となって(上司の指示を待たず)業務を遂行していきました。

スローガンを実践してみると・・・

 すると驚くほど業務の効率が上がったのです。さらに、どんな時でも自分で判断する習慣がついたことで、「自分で行って良い領域」と「判断を仰いだ方が良い領域」の選別が自然とできるようになっていました。また、どうしても質問をしなければならない要件がある時には上司のスケジュールに合わせて電話連絡等を行うことを心掛けた結果、いつしか必然的に仕事の優先順位を明確化することにも繋がりました。

 うつ病の再発を防ぐために自らに課した行動指針は、思いがけずたくさんの”副作用”をもたらしてくれました。さらに、こうした基準を同僚に明言したこともあり、私を見て動く彼らにとっても、共通の判断指針となっていたようです(基準の見える化)
 自ら考案した「理由のない行動は取らない」という行動指針こそ、私と組織に自覚をもたらし、成長を促したキーワードです。

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*団体の代表を務める現在は、「何を譲歩し、どう頼むか」について葛藤する日々です。

 相手のことを知れば知るほど組織は強くなりますが、在宅での仕事が増える中でどうライフワークバランスを保っていくかは、より多くの方々にとって共通の課題になっているように感じます。

「生活(基盤が)あっての仕事」

 これはライフワークとして最期の時まで続いていくわけですから、私はこれからも相手の生活に思いを馳せながらともに良い仕事をしていきたいと思います。



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