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答えるだけじゃ応えになっていないと思う

答える=正解。世の中の決まり。誰もが納得すること。

応える=求めに応じる。気持ちに応える。目の前の相手が喜ぶアクション。

          (※筆者の脳内辞書調べ)


答えるだけでは不十分だと思う。

 求めに応じなければ。気持ちに応えなければ。

 相手が何を聴きたいのか。

 写真は先日の対談の様子である。僕は対談中、相手にとって不十分だと思えば遠慮なく肉付けするようにしている。

 例えば僕が「1年間のインターンシップを経て入社をした」という話をしたとして、画面には見るからに歩くことが難しそうな男が映っている。さらに、その直前に「外出時は電動車椅子だ」と述べていて、「初バイトは19歳での学内での講演」で学内のアルバイト経験もない、と伝えている。

 確かに、目の前にいる相手が車椅子ユーザーならもしかすると「あぁ、ひょっとすると障害に理解のある業態か製品を扱う会社なのかな?」と想像がつくかもしれないが、今回の媒体はYouTube。画面の向こうには当然、車椅子ユーザーでない人もいっぱいいる。そんな方にはきっとちんぷんかんぷんだろう。どうやってインターンシップをしていたのかという話をしなければ。そもそも、アルバイト経験もない男がどうして就職を勝ち取ったのか、という話をしなければ。多くの視聴者が求めているのはむしろ、「僕が1年間のインターンシップを経て入社した」という事実よりも、断然そっち(舞台裏)だろう。


「常にそこに情景が浮かぶ授業(講義)を!」という想いは、そんな発想から生まれた。次第に講演などの仕事をいただけるようになってきた今、誰も置いていきたくないという気持ちは強い。自分の経験をしているのは自分だけ。だったらまるでその場にいたかのように景色とイメージを共有したい。

話からストーリーに。

 気持ちに応えるとはそういうことだと思う。



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