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精神疲労から肉体疲労へ

 今日は特別支援学校から大学へと進学した僕の身に起こった、大きな変化についてのお話です。

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 そんな高揚感がある一方、疲れがなかったかといえば嘘になります。しかし、疲れの質は全く違いました。

 母は当時、「明らかに疲れているはずなのにいつもハイテンションで帰ってくる。一体何が起こっているのだろう」と、私の様子を見て戸惑っていたようです。近いうちに必ず車で大学まで迎えに行く日が来ると思っていた、と後から聞きました。結局、片道2時間の道のりを母が迎えに来ることは1度もありませんでした。それだけ毎日が楽しかったのです。
 前述したように、高校時代までは精神疲労(心の疲れ)が大半を占めていました。皆にいかに合わせるか、どうすれば誤解を生まない話し方ができるか。他者によって作られたイメージを崩さずに応え続けなければいけないことは、相当のプレッシャーがありました。

 一方、大学に入ってみると自分が合わせる必要はなく、反対に皆が合わせようとしてくれたのです(いかにして環境に溶け込もうとしたのかについては後ほどお話しします)。どのように通学をし、授業を受け、身の回りのことを行っていくか等、多くの課題があることは言うまでもありませんが、これらはすべて私自身の工夫や働きかけ次第で解決できることです。独りよがりかもしれませんが、「自分のことだけを考えていればいい」と思うだけで、精神的な負担は激減しました。
 当然、スピードについていこうとして多少の無理をしたり、自分で荷物を出し入れしたりすることによる「肉体疲労」はかなりのものでした。それでも、(2時間の)通学を貴重な睡眠時間として活用しながら、友人の待つ大学へと前向きに通学し続けていました。この頃には、他者に働きかけることを精神疲労とは感じない性格になっていたこと、本当に良かったと思っています。
 

「精神疲労から肉体疲労へ」の変化は、大学生になれたからこそ感じた、新たな気付きです。

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