【コラム】元気になったのは誰?
キャンプ後のつながり
先日も(便利屋としての役割、と題して)書いたように、八丈島に行ったことで、私の視野(世界)は大きく広がりました。一昨年、昨年とキャンプに参加しましたが、同じ班で過ごしたメンバーとは、今でもよく連絡を取り合っています。
特に1回目のキャンプで繋がった仲間からは、今でも大きな刺激を受けています。私と同世代の親友が自主的に始めたイベントは、「ユニバーサルキャンプに参加したことのない方々にもその雰囲気を味わってほしい」という強い思いから生まれたものです。すでにその思いは『ユニバーサルイベント協会』にも届いており、初開催となった2017年4月の「ランチ会(豊洲)」には、同協会の理事長とキャンプの実行委員長のお二人が自ら応援に駆けつけたほどです。私もその席でキャンプに参加して感じたことや自身の思いを、20分ほどお話しさせていただきました。
以降、その年の6月には「バーベキュー(大井町)」、8月は「餃子作り(池尻大橋)」、11月には「どら焼き作り」を皆で行いました。もちろん、障害の有無や種別は関係ありませんし国籍等の背景は関係も問いません。大切なのは「ダイバーシティを認め合う心があるかどうか」です。
主体的な心掛けが境界線を取っ払う
私は、こうしたイベントに限らず誰か新しい方に出会った時、できるだけその日のうちに、遅くても翌日までには、自分から連絡することを心掛けています。
「今日もお疲れ様。素敵なイベントを企画してくれてありがとう。いつも勇気をありがとう」
その日もこんな内容のメッセージを送りました。これは偽らざる私の本心です。ここでいう勇気というのは、こうした自身が持つ熱い想いをイベント企画という形で実現する、その行動力に対して刺激を受けたよ、という意味です。
私はこうした思いやりに溢れたコミュニティーが大好きです。だから「また関わりたい」という素直な思いを自分の言葉で伝えることを大切にしています。「皆さんから元気をいただいたおかげで明日からまた頑張れる」と自分に暗示をかけて、毎日を過ごしています(笑)
こうしたやりとりを続けていると、予想外の出来事が起こるものです。ある日、SNSを見ていて驚きました。私が送ったメッセージを受けて、「いつも勇気をもらっているのは私の方」だと書いてくれたのです。
このコミュニティーにおいて、あくまで自分は元気をもらう側だと思っていましたが、気付かぬうちに私も何かを与えられていたということを、心底嬉しく思いました。
「私はする側/される側」、「元気を与える側/与えられる側」といった境界線(区別)は、もしかすると存在しないのかもしれません。そんなふうに思えた八丈島での体験は、私の自己肯定感を飛躍的に高めました。いつも自分に元気をくれるすべての皆さんに心から感謝しています。
いつ、どこで、誰が元気になっているか、本当に分からないものです。
*当時のやりとり
気持ちは届き、そしてつながる。