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YOASOBI武道館ライブ公式レポーター認定試験・解答

 YOASOBI初の有観客ライブ「NICE TO MEET YOU」in日本武道館のライブ公式レポーター認定試験の解答です!



<解答用紙>

問1. 
①[ B ]
②[ C ]
③[ A ]
④[ B ]

問2.
①[ おはようございます。 ]
②[ D ]
③普段であれば送りがてらスイミングスクールの見学に行けるが、今日はコンビを組む営業担当が代わる為に顧客への挨拶回りをしなければならず、仕事が終わる時間が読めなかったから。

問3.
-選んだ楽曲タイトル[ ラブレター ]
-その曲とあなたの出会いやその曲に対する思い入れ


 7月4日にYOASOBIの配信ライブを見てから、あっという間にYOASOBIのファンになってしまった。

 『夜に駆ける』を初めて聞いた時、ボカロの音楽を基盤にした次世代が出てきたと思った。それはずっと真夜中でいいのに。やヨルシカの音楽と同じような感覚で最初は聞いていた。癖になる曲だと思った。

 それからしばらく、他のYOASOBIの曲は偶然聞くくらいの感覚で、どんな人たちが作って歌っているのかなんて全く気に留めることもなく過ごしていた。ちょうど世の中が急変して、その頃はどうやって自分の中に溜まっていくストレスをどこに逃すか、その場所や方法ばかり探していた。

 世の中の音楽ライブのほとんどは配信という形で行われた。初めて緊急事態宣言が発出された当日、ちょうどその日の夜に開演が予定されていたPerfumeのライブが開演直前に急遽中止になったのをよく覚えている。あれは相当な衝撃だったし、音楽は死ぬのかも知れないと思った。「自粛」という曖昧な姿勢を取る緊急事態宣言に対し東京事変が予定通りライブを実行したことは物議を醸した反面、希望にも取れた。

 生の音楽ライブに慣れ親しんだ自分にとって、配信ライブは邪道のようにも思えた。録画されたライブ映像を見るのとなにが違うのか、既にある音源を聞くのとなにが違うのか、そんな疑問を残したまま有料で配信ライブを見ることに躊躇っていた。配信ライブに生の音楽ライブ以上のものは得られないと思っていたからだ。

 僕の中でそれが覆されたのが、吉澤嘉代子さんがインスタライブで見せてくれた日比谷野音のライブの一部である。6月20日、スマホに吉澤嘉代子さんがインスタライブを始めた通知が夕方に届く。今日の今頃は日比谷野音のライブではないかと疑問に思いながら通知を開く。

 画面に映ったもの、それは日比谷野音の観客席後方からの景色だった。何度も見たことがある日比谷野音のステージが画面に収まっている。夕方のステージは日が落ち切らずまだ明るい。

 吉澤嘉代子さん本人のスマホからスタッフがライブ映像を撮っているようだった。スマホのカメラの映像なので当然それ相応の画質だが、ライブの雰囲気の全てがそこに収まっていた。

 映像の段々と日が暮れていく様は時間の共有そのものだったし、アンコールの最初はぎこちない手拍子がどこかのタイミングでなぜか全員で一致するあの瞬間も映していて、そしてそのアンコールに答えてアーティストが再びステージ上に現れる姿はまさに生のライブと同じ感覚だった。気づけば、画面の前で届くはずのないアンコールの手拍子を日比谷野音の観客と同じように打っていた。

 それがちょうどYOASOBIの配信ライブSING YOUR WORLDの情報解禁と重なった。吉澤嘉代子さんが見せてくれた配信ライブの可能性と、無料ということもあって、これは絶対に見ようと思った。この頃はまだ『夜に駆ける』くらいしか曲を知らなかった。

 その配信ライブのライブレポートを視聴者から募集するという企画には胸が躍ったが、当日、配信ライブの開場まではそのライブレポートを書く気はあまりなかった。楽曲のほとんどをちゃんと聞いていなかったし、歌詞はおろか曲名すらほとんど知らなかった。それはまるで音楽フェスで知らないアーティストのステージを見にいくような感覚だった。

 しかし18時の開場の瞬間、いままでの音楽ライブの記憶が一気に蘇ってきた。会場に辿り着くまでの道程や、会場での物販、自分が持つチケットの整理番号が呼ばれるのを待つ時間、オールスタンディングの会場でなるべくアーティストがよく見える場所を探したくさんの人がひしめき合う中で開演を待つ時間。

 日曜日の夜、明日になれば仕事が始まる。YOASOBIの曲はほぼ初見、いままでYOASOBIにどっぷりとハマっていたファンの人たちにはその知識量はまるで及ばない。ならばスピード勝負で書くしかない。締め切りは21時と決め、開場後すぐにnoteに文字を起こし始めた。

 誰に指示された訳でもないライブレポートを書き進める時間が幸せだった。あっという間に開演の19時を迎える。何度も見た、ライブが始まるあの瞬間だ。僕は何度でもこの瞬間を見に行こうとする理由に言葉ではなく体感的に気づいてしまった。

 配信ライブはどんなに遠く離れていてもいままさに現在進行形でそこで動いていて、見逃せば最後、その瞬間は二度と現れない。今回の配信ライブをアーカイブしないという情報が余計にそのヒリヒリとしたライブ感を掻き立てる。

 知らない曲を何曲も聴いた。知らないアーティストのライブを生で聴くとそうなるように、知らない曲が特別な曲に生まれ変わる。画面を挟んだライブにも同じ力があるのだと知った。

 自分で決めた締め切りの21時にぎりぎり間に合わせてライブレポートを書き終えたが、その興奮が全く冷めずほとんど寝付けないまま翌日の仕事に向かうことになった。久しぶりにこんなに一生懸命になった。

 他のライブレポートをたくさん読んだが、やはり自分のYOASOBIに対する知識量が圧倒的に足りないことに気づく。ライブレポートらしさを保つよりも、もっと初見目線で自分の感想を強く織り交ぜて書けば良かったと思った。なにかへの愛を測るには知識量が一つの指標になるのではないかと思わされた。

 次はロッキンの有観客ライブだと思っていた矢先の7月7日にロッキン中止が発表される。その発表後すぐYOASOBIのロッキンセトリ予想の企画が発表され、セトリを予想するためにYOASOBIの曲を全曲ダウンロードして聴いた。

 当初買うつもりのなかったYOASOBIのUTが3着手元にある。YOASOBIの楽曲を聴いているうちに欲しくなってしまった。この頃から自分がYOASOBIにハマっているのではないかという自覚が芽生えてくる。

 自分で作ったセトリ予想の曲順で何度も聴いているうちに、本当にその曲順でYOASOBIがロッキンのグラスステージでライブをしたらどんな風になるんだろうと想像するようになった。この頃になるとYOASOBIのラジオ『オールナイトニッポンX』を聴くようになる。それにしても配信ライブに楽曲制作に毎週のラジオにと、YOASOBI、忙しすぎるのでは……と心の底から心配した。

 昨日のロッキンのYOASOBIのパフォーマンス開始時間に合わせた配信イベント『夜遊反省会』ではバンドメンバーの皆さんが話す姿が見れて新鮮だった。バンドメンバーの4人のことをたくさん知れてとても楽しい2時間半だった。ライブの裏話をたくさん聴いて、YOASOBIにまた少しだけ近づいた気がした。

 そして今日(8月9日)から配信になった『ラブレター』。もう好きになってしまった。イヤフォンで聴いているだけで涙腺が緩んだから、生のライブで聞いたら決壊してしまう。『ラブレター』というタイトルだけれど、恋愛を歌った歌ではないのだ(と僕は思っている)。

 いま、改めて『ラブレター』の歌詞を読んでみたのだけれど、泣いてしまった。僕が今日、この日記で言いたかったことが書いてあった。聴いているだけでは気づかなかった……。

 音楽がその機会を奪われた日から1年以上の月日が経った。僕が好きな音楽は死んでしまうかも知れない。そう思った時もあったし、実際に失われた音楽はいくつもあった。

 でもそれでも諦めなかった音楽たちがいまの僕を明日もまた生きてみようと思わせてくれる。生きている音楽たちが僕が挫けそうな時に何度も目の前に現れてくれる。

 それをYOASOBIの音楽たちが教えてくれた。そんなこと、初めて『夜に駆ける』を聞いた時は少しも思わなかった。しかし息の根を止められていく音楽たちの中で既にその産声を上げていたのだ。



 どうかもうこれ以上音楽が失われませんように。音楽が生きていれば僕も生きていけます。
 YOASOBIの新曲『ラブレター』は失われてはいけない全ての音楽たちを讃える歌です。

§

 長く苦しい日々を経て、YOASOBIの日本武道館での初有観客ライブ「NICE TO MEET YOU」が開催できることを、僕は本当にほんとうに喜ばしく思っております。

 このライブの情報が解禁された時、ライブで聴きたいと真っ先に思った曲が『ラブレター』です。

 失われたたくさんの音楽の機会。しかしただ失われただけではなかった意味がこの『ラブレター』には込められていると思います。

 『ラブレター』は音楽への愛を歌った歌です。音楽はいつでもそばにいる。でも音楽は音楽を作る人がいるからこそ音楽になる。だからこの曲は音楽に携わるすべての人を讃える歌でもあると僕は思っています。

 音楽に携わる人が生きていること、生きて活動できること、それはもちろん音楽を聴いている僕と繋がっているんですよね。

 悲しいけれど、失われてしまった音楽がたくさんあります。目の前で、生の演奏で、その肉声でもう聴くことの叶わない音楽たち。

 アーティストがステージの上でパフォーマンスをできる時間は有限なんだと身に沁みて強く感じ、その一回一回のライブの尊さを改めて感じました。

 だからこそYOASOBIが『ラブレター』に描いて託した音楽への感謝を僕はそのままYOASOBIに伝えたいと思いました。本当にありがとう。

 この世界は本当に終わってしまうのかも知れないと思った時もあったけれど、世界が終わるまで鳴り続ける音楽を僕は聴き続けます。



※冒頭の文章はこちらに書いた内容を再掲いたしました。



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