日記・クリスマスの味

 クリスマスの実感がないまま今日になってしまったが夕方にファミチキを食べてギリギリ思い出した。近くのケーキ屋がやたら混んでいて、なぜ混んでいるのか分からなかった。夜、周りの人の話を聞いてクリスマスだと実感が湧いてきた。フライドチキンだとかピザだとか、今日はとにかくそういうものを食べる日だったらしい。
 今日、お昼ご飯は牛丼だった。いつもの味がして、いつもの金額で、結局牛丼が一番安く済むなぁと毎回思う。クリスマスイブの夕食が牛丼の人もいるだろうし、それはもちろん個人の自由だし、クリスマスだからって牛丼が1杯も売れないのはおかしいと思う。クリスマスに食べる牛丼もクリスマス以外に食べる牛丼も味に関していえば同じ味がするはずである。それはケーキやフライドチキンやピザも同じで、いつ食べても良いはずだ。
 でも書いていて気づいてしまったが、同じ味がするからクリスマスに食べたいのだ。これが牛丼がクリスマスだけ猛烈にうまくなるとする。原因は不明だが毎年クリスマスは牛丼が激ウマなのだ。僕だったら逆に怖くて買えないかも知れない。たとえばピザがクリスマスだけまずくなるとする。これはやっぱり食べないと思う。クリスマスの日だけケーキとフライドチキンの味が入れ替わってしまったら、やっぱり悲しい。ケーキがすごく好きなのでこれは悲涙に値する。つらい。
 ケーキはいつ食べてもおいしいままでいてくれるし、牛丼はいまのところだいたいワンコインで食べられる。僕たちはそういう世界線で生きているからクリスマスにはケーキを食べたいし、なんでもないお昼ご飯は牛丼がいい。ケーキがケーキの味がするクリスマスイブはやっぱり嬉しい。

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