10年会ってない間、いちばん幸せだったことってなに?
今日、高校時代の陸上部の先輩2人と、卒業ぶりにあった。10年ぶりくらいかな。
卒業後も何度も部活に顔を出してくれて、それはそれは大好きな先輩だった。後輩として一緒に走っている時はずっと笑っていた記憶なんだもの。
いま覚えば、走ってばかりの陸上部の練習に行きたかったあの感情は、後輩を楽しませよう、笑わせようとしてくれた先輩たちのおかげなんだなあ。
あまりにも久しぶりに会ったときって、なにから話せばいいんだか分からない。だけど当時を懐かしむだけでなくって、会ってない間に何をしてたのか、最近はどんなことを考えて生きているのかなんて話ができたのがなによりも嬉しかった。
その中の会話で「この10年でさ、印象的だったエピソードはある?もしくは幸せだったエピソードとかさ」というものがあった。
「わたし、些細なことで幸せを感じるタイプだからあんまり思い浮かばないのだけど」と前置きをして、先輩が話しはじめる。
「あ、だけど幼なじみの友達と毎年誕生日を祝ってることかな〜!
盛大に祝おうって予約したレストランが、バースデー用の装飾をしてくれるって言ってたのに全然イメージ写真と違って絶望したの。時間もなかったからもどうしようもなくて、文字通り隠れておどかすくらいしかできてなくて。上手くいかなかったけど、喜んでくれて思い出に残ってるなあ。
あとは私の誕生日に近い日にディズニーランドに一緒に行ってくれて。昼と夜にお兄さん3人組とお姉さん3人組がファストパスを譲ってくれたの!1日に2回だなんて信じられる?本当に嬉しかった!
実は昨日の元旦も3人で集まってたの。合わせられる日に会おうって言って。」
と喜んでた。何よりも無理して祝うんじゃなくて、3人が揃う日に予定を合わせてお祝いをしてるのが素敵だった。
年齢を重ねるたびに友達って変わっていくものだと勝手に思っていたけれど、ライフステージの変化に合わせてお互いに工夫していけば続くものもあるよなあ。
そして何より、自分の幸せもだけど、好きな人が喜んでくれる姿を幸せだったと言える人って素敵だ。
僕はこの問いをされて、地元の友人と結婚式の前撮りをした日のことを思い出していた。
それは友人の奥さんと初めて会った日のこと。1日中楽しく撮影して、すっかり夕日がさす道路をくだっていたときのこと。
「りょうまさん、聞いてくださいよ!この前花火大会に行ったんですけど、このひと全然写真撮ってくれないから、撮ってって頼んだんです。
そうしたら2枚だけ撮ってくれたのを見ると、花火が打ち上がる前と後で、全然うまく撮れてなかったんです。
だけどそれを見てこの人らしいなっち思ったんですよね」
と楽しそうに笑っている奥さんを見て、僕の友達はこの先もずっと楽しく笑って過ごせる人と結婚するんだなあって嬉しくなったんです、と先輩2人に伝えた。
自分だけじゃなくって、身の回りの人たちの幸せは自分のことのように嬉しいよねと返してくれた。
これを話してるとき、自分の幸せよりも人の幸せを喜べる人生を送れていて、なんだか誇らしいななんて考えていた。
10年ぶりに集まって、たくさん聞いてみたいことが募ったまま、そのまま解散。
来年も会えるといいですね。今年は自分の幸せのこともたくさん考えてあげよう。
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