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パンのこと

表面の細かな気泡(酵母の生き様😝)、底の立ち上がりと横のホワイトライン。外側がパリっとしていて、中フワフワ。

今日も美味しそうに焼けましたりこのバンズちゃんがどんなにエライ子なのかを知っていただきたいので、緑友、珍しくパンについて語ります。少し長くなりますがよろしければ読んでくださいね🤲

食パン系、プチパン、マフィン、カンパ、ベーグルの次くらいの、ちょっと目立たない存在のバンズは粉と酵母と塩、少しの菜種油という配合です。材料がシンプルだし、丸めて焼くだけなので、酵母さん達のコンディションと発酵の見極めが顕著に出ます。

しかも、砂糖をいれずにこの色ツヤを出すのって実はすごく難しい。

パンは酵母菌のエサとして砂糖を入れるもの、、と言うのが俗説。発酵を早めたり、生地を柔らかくしたり、焼きあがったパンが日持ちする、、、などなどの理由があるらしい。

普通のスーパーさんで売っているパンはもちろんですが、天然酵母のパン屋さんでも生地に砂糖を入れるお店が多いです。

たまに、砂糖入れなくてパンがやけるんですか?と聞かれることがあります。
「はい、焼けます」
むしろ美味しいパンが焼けます。

パンは酵母が粉のデンプンをせっせと食べて、ぷっぶぷっぷとオナラさんを出して発泡することによって、気泡ができてフワフワのパンになります。これを発酵といいます。さらに、緑友で使っている自家製酵母は酒種なので、膨らませながら旨味と甘味を並行して発酵する並行複発酵という作業が得意な、とっても器用な酵母たち。日本由来の麹を使った酵母だから成せる技です。
さすが、日本人ならぬ日本酵母さん!!(日本のパンの美味しさを世界に誇りたい😍)

でも、ここに砂糖を入れるとどうなるかというと、酵母さん達はわざわざデンプンを分解しなくても砂糖の糖分を食べられちゃうから甘味や旨味を十分に出す必要もなく、手っ取り早く膨らんでしまう。(人が脳に糖分補給とか言って、穀物食べずに砂糖で糖を取ろうとするのと同じ!)
たとえ酒種で作ったパンでも砂糖をいれると酵母のチカラが発揮できません😫

ごはんを噛めば噛むほどお口の中の消化酵素がデンプンを分解して甘みや旨味が味わえるのと同じで、酒種に含まれる酵素がパンを美味しくしてくれるのです。

緑友のパンのこんがりとした焼き色も、食べた時の旨味や甘味も、全て酵母が作ったもので人工的なものではないのです。

グルテンフリー、糖質カット等々、食にまつわる情報が次から次へと出てきて現代人の私たちを大きく揺るがしています。
私は、毎日毎日、酵母達と接していて思うのです。
発酵は人が消化吸収しにくい食べ物を微生物の助けを借りて食べやすくキレート変成してくれるプロセス。
もはや人智を超えた神技です。
それを良し悪し言うよりも、美味しさに感動して、感謝していただきませんか?
そして、砂糖類減らしませんか?と言いたい😝 酵母達が教えてくれるのは、本来の甘味というものは添加するものではなく、素材から引き出すものだということ。

発酵という時間を惜しんで時短、効率性、経済性を優先して砂糖という添加物を使うとあら不思議! 口当たりのいい美味しいお味になるんだから、砂糖が悪いとはなかなか言えない大人の?社会の事情があるのでしょうね。

ながーくなりましたが、緑友のパンが美味しいと思ってくださってる方。素晴らしい味覚をお持ちなのだと思います😉
これからも、変わらぬ想いで、心を込めて作っていきます。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます❗️