100日後に年越すオレ 70日目「つ:爪の悩み」
”いろは順”エッセイの十九日目、本日は”つ”です。
"つ”で選んだ題材は、「爪の悩み」。8年ほど前から悩まされている爪について、書いていきたいと思います。
「陥入爪」という病気をご存知でしょうか?? 知らないからといって、この単語をググることはお勧めしません。出てくる画像を見ちゃうと、結構しんどいと思うんで。
嫌~な気分にならない程度にこの病気を説明すると、シンプルにいれば巻き爪&深爪が悪化して足の肉に爪が食い込むようになり、そこから膿んでしまう病気です。夏場などは膿んだ箇所がジュクジュクになり、絆創膏を二重で貼っても染み出る状態になってしまったりします。
僕が初めてこの病気になったのは8年ほど前のこと。気付くと左足の親指が腫れていて、爪の横側が膿んでしまっていたんですね。あまり治る気配が無かったんで、軽い気持ちで近所の外科に診察にいったんですよ。そうしたら院長先生が診察してくれて、「あぁ、これは”陥入爪”ですね。治すには手術が必要ですよ」なんて言われちゃって。
こっちはそんな大事になるとは思ってなくて軟膏でも貰えればいいや、くらいの気持ちだったんでビックリしちゃって。そして「やるなら早い方がいいですよ。今からやりますか?」なんてサラッと言われて更にビックリ。
極めつけのビックリは、その院長先生がアロハシャツにビーサンという恰好だったことで。後から知ったところによると、患者が多くなったので休診だった院長先生も急遽借り出された、ということだったみたいですが、こっちはそんなこと知らないんで、「本当にこの病院大丈夫だろうか💦」なんて思っていたわけです。
それで急遽手術を受けることになり、ふらっと診察だけ受けるつもりだったのが1時間近く掛かることになったわけですが、急な手術なのになかなか内容がハード。先生いわく、部分麻酔の上で親指の爪の左側を肉の一部(肉芽)と共に切除し、それをフェノール液というもので焼却処理、その後に洗浄して包帯を巻く、というもの。フェノール法という治療法のようなのですが、前述通り全く覚悟が出来ていない状態で受けることになったので軽くパニック。来院時は普通のスニーカーで来たのに、帰りは片足に包帯を巻いて帰ることになるわけで。しかも手術をしてくれるのはアロハシャツを着たおっちゃん(先生)なわけですよ。情報が多すぎて処理が追い付かないとはこのことです。
こうして何とか手術を終えて帰宅したわけですが、麻酔が切れてくると痛いのなんの。しかも翌日は名古屋まで出張だったので、スリッパを履いて出張に行くことになってしまったのでした。
※怖いものみたさでどういう症状でどういう手術なのか知りたい、という方はこちらからどうぞ。気分が悪くなっても責任は取れませんが。ちなみにリンク先の医院とは無関係です
こうして何とか治ったはずの陥入爪ですが、なんと一年後に再発してしまいます。フェノール法での手術は再発率は低いようなのですが、残念ながら僕は再発。そして一度フェノール法をやると、爪を既に切除しちゃっていることもあり、再度の手術というのが難しいらしいんですね。かなり爪の形がいびつになってしまうということで。なのでそれ以降は軟膏をつけて絆創膏を貼り、なんとか炎症をおさめつつ、ジュクジュクに膿んだ患部を乾燥させるという手段を取るしかないという。困ったことに夏場になると革靴が蒸れるわけですが、それにより再発してしまうという現象が起きてしまうんですね。しかも二年に一度は再発してしまうという困りもの。
一度再発してしまうと、患部を常に清潔に保つ必要があるのと、ずっと軟膏を塗っているわけなので、温泉や海に入ることが出来なくて、ちょうど夏というと旅行で沖縄や東南アジアに行くわけですが、その度に海に入れない状況に陥ってたのですよ。それってなかなかシンドイですよね。
今年は夏の間はほぼリモートワークで革靴を履く機会も無かったので、何とか再発せずに年を越せそうですが、恐らく今後も一生続くのかなと思うとなかなか気が滅入りますね。陥入爪の原因は先天的な爪の問題なども含めていくつか指摘されていますが、そのうちの一つは誰もがなる可能性のある「深爪」によるもの。つまりは爪を切るときに深く切り過ぎてしまい、それにより爪の形が変わって皮膚に食い込むようになるわけです。つまりはこんなに後を引くことになる陥入爪に、気を抜くとなってしまうわけですよ。恐ろしや!
「夜爪を切ってはいけない」「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」などなど昔からの言い伝えがありますが、これ自体の理由というのは暗い夜に爪を切る(昔は爪切りは無く小刀などを使っていた)と手元が狂って怪我をして危ない、という意味もあるのだとか。それも踏まえて僕から言わせてもらうと「集中せず爪を切ると夏の海に入れない」でしょうか。夏の海が好きな人は、深爪しないようにくれぐれも用心してくださいね。