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手が止まってしまったときのきっかけ作り

ときどき、書けなくなることがあります。
「私ってこんなにヘタクソだったっけ……?」
「ダメだ、全然書ける気がしない……」
と手が止まる。

原稿を書きすぎて、脳みそが砂漠化するときも。何も単語が出てこない。
読み返すと同じような言葉の連続でボツにするしかない状態。

そんな書けないときに取っている対策についてまとめてみました。

■書店に平積みになっている作品を読む
大学時代に「書くことと同じぐらい読むことを大事にしなさい」とよく教授に言われました。蛇口が開いていてもタンクが空っぽだったら水は出ません。それと一緒かと。理想は書く倍の量読むといいらしいんですけどね。

単語が出てこないときに本を読むと、
「うわあああ頭が文字を吸ってるよーー!」
と言う感覚になります。スポンジが水を吸っている感じ。いや、本当に。単なる感覚なので人によって違うでしょうけど。でもそのあとに書くと、いつもと違う表現ができたりします。

■愛読書を書き写す
誰にでも自分の文章の基礎となっている作品があるはず。それをノートに書き写します(私の場合は北方謙三氏の水滸伝シリーズです)。
本来の自分の文章のリズムを取り戻すときにはこれが一番手っ取り早いような。ノートに書き写すのは、いつもと違う筋肉を動かしているような気がするからです。

小説でなくても、シナリオとか、Web記事とかなんでもいいと思います。自分が好き、尊敬している人の文章を書き写すと頭が不思議と切り替わります。「書き写すのはめんどい」というときは音読でもいいかと。たまにやります。

■Twitterのポエマー系アカウントはそっとミュートに
Twitterの140文字って絶妙な文字数だと思う(ほんとこのままにしといてほしい)。で、ポエムっぽいことを呟いている人たちはその140文字の使い方が本当に巧み。
単語1つ目から一気に引き込まれて最後まで読み切っちゃう。うまいんです。見習いたい。
でも、書けないときに、それをたくさんインプットしてしまうとその文章に引きずられてしまう。だからそっとミュート。
Twitter以外で140文字一気に読ませる文章を書くなんて疲れますからね。もちません。

■国語辞典をひく
書き進めていくたびに引っ掛かる単語があったら国語辞典を引くようにします。どうせ原稿進んでないんだし、進んでいない分は有意義に使おう、って。
当たり前ですけど、国語辞典っていろんな意味が書いてあって、「そうか、こういう使い方があるのか」と納得することもしばしば。で、新しいもの好きなので早速使ってみると良い流れができたり。
これは以前、「書くときは常に辞書をデスクに置いてひく習慣をつけなさい」と言っていただいてことがあって、実践するようになりました。たぶん、そのときは私が言葉の使い方がなってなかったからだと思うんですが。世の中はまだまだ知らない言葉がたくさんあるね。

■自分が書いたとびきりの1本を読み返す
書けなくなったら自分の文章を振り返ってみよう、っていうことで。どんなものよりも即効性はあると思います。だって自分の文章だから。とびきりの1本って、あとあと読んでみても傑作だったりするんですよね、これが。「なんだ、自分、書ける奴なんじゃん、いけいけどんどん!」と思えたりする。自画自賛ばんざい。
たまに、苦手な文章を大量に読んでしまい、無意識のうちに校正を入れているうちに本来の自分を見失うことがあるんだけど、そういうときにはとても有効な気がします。これは友人に教えてもらった方法です。

■それでも書けなかったら寝る
書けなくなるときは、すんごい疲れている可能性があるので一旦寝ます。書けないっていうか、もう書くな、って脳が言ってるんです、たぶん。
目覚ましをかけずに寝て、起きたらおいしいチョコかおにぎりを食べたら書けるようになった、ということがあります。そういうときもあるある。

たぶん、書けなくなったからと言って「書くのを休む」のが一番、まずい気がします。そのままズルズルと書けない期間が長くなるというか。

あとは、書けないときは落ち込まず、「また書けるようになったら自分はちょっと成長しているはずだ!」と思い込むように。
こういうところで甘やかすのはアリなんじゃないかな。

ありがとうございます。 本と旅費として活用させていただきます! 旅にでかけて次の作品の素材に☆☆