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鏡の国

みんなそれぞれ輝くものを持って生まれてきてる。

のんびり屋さんはせっかちさんの心のゆとりになるし、
せっかちさんはのんびり屋さんの背中を押してくれる。

誰しも、誰かの鏡になっているんじゃないかなと思う事が増えた。

行動力があるよねと言われてはじめて、私は自分がそうなんだと自覚した。

いいなぁと言ってくれる人もいるけど、物事なんでも両面ある。

自分の男性性が強いことはなんとなく感じていたけど、その昔
「武士だね」「サムライ」「1人で生きていける」と3段重ねで言われたことがある。

さすがに「キャッ嬉しい♡ラストサムライ♡」とはならない。
せめて可愛い武士と言ってほしかった。

強いという定義はそれぞれだし、弱音を吐かずにいる人が本当に強いかというわけでもなさそうだ。

むしろ弱音をさらけ出せる人が強いんじゃないかと思うから、強いって曖昧だよね。

ただ、強くてやさしい人は私の理想像でもある。やさしいというのもこれまた曖昧だけど、だらしのないやさしさではなくて、愛から生まれるやさしさ。

人は手持ちのカードで幸せに生きられるようにできていると思う。これは個人的な考えだから全然受け入れなくて大丈夫だし、誤解されやすい言い方だと思う。



人は自分に足りないものを求めるし、なんでこんなんなんだろうと責めたりする。

というのも私は小さい頃、自分を責める気質が強かった。

小学生の時だったか、原因は忘れたけどとにかく自分が許せなくて自分の頬を思い切り引っ叩いたことがある。
ありゃないよ。痛かったし。

今なら何もそんなにしなくてもと抱きしめたいところだけど、根はそういうところがある。
人に向けない分、常に自分。
いつも外へ感情の矛先を向ける人もまわりが迷惑するけど、自分にばかり刃を向けるのもよくない。

そんな自分と付き合うのもしんどくなってきたとき、暗く長いトンネルに光が挿したのは、考え方を変えることだった。

自分を責めるという性格を鏡に向けてみると、「向上心、職人肌」という言葉が見えた。

責めるのは、理想像があったからだ。こうなりたいと思う場所へ行くために必要なのは、向上心がないとなかなかたどり着かない。

私は絵描きだし、この気質は合ってるじゃないか。見る人に、お金を出してくれる人に、クオリティ高いものを届けるには向上心や職人気質は必要だ。

心から思えなくても、ほんのちょっとだけそう考えるだけで気持ちが楽になった。

手持ちのカード、自分の気質は見方や考え方で宝物になる。ダイヤの原石も磨いていけば煌めく宝石だ。

もし行動力がなく、なかなか動けないのがイヤだと思っていたら「思慮深い、計画性がある」と考えたらどうだろう。

心から思う必要はないから、なんとなくそんな気分になれればいい。
白か黒かと極端な判断をゆるめていくと、体もリラックスできるし脳も休めて呼吸も深くなる。

なにはともあれ、もともとそなわっている気質は自分を助けるし誰かの安心や希望になることがあると心から伝えたかった。

ようし、今日は自分をぎゅっとして褒めてあげようっと。





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