自由
部活の先輩が卒業してしまうさみしさはとてもよくわかる。今までずっと隣にいたのに、急にいなくなる喪失感。
音も聴こえないし、声もしないし、心に魔貫光殺砲を浴びたような気持ちになる。
魔貫光殺砲はピッコロの得意技で、悟空とピッコロが相打ちになったシーンは鮮明に覚えている。
わりとすぐ悟空生き返ったけどね。
そう、3年生引退後はその穴を埋めようと躍起になって吹いていた気がする。
私が先輩の分をカバーするんだ!!
と誰に頼まれてもないのに思い切り意気込むクセは昔から変わらない。
同じような心境で、私は兄がいていつもいるのが当たり前だったから、年頃になって彼女ができてさぁ一緒に住むぞ!となった時、兄が部屋から家具を出していた時、さびしかったなぁ。
妹心としてはお兄ちゃんをとられたと思ってやきもちを妬いていた。
その彼女がのちの奥さんだから今となってはハッピーで万々歳なのだけど、当時は複雑だった。
本当はかまってほしいのに無視してしまったり、冷たくあたったり。反抗期みたいなもので、兄も当時はちょっとショックだったそう。だよね!
先輩にしろ兄にしろ、見捨てられたような気になっていたのだけど、裏を返すとそれだけ大好きだったんだと思う。
好きな人たちに囲まれる人生は幸せだ。
先輩がいなくなったあとは後輩の可愛さを味わったし、兄がいなくなったあとは私も自分の人生を歩き始めた。
兄弟でも歩く人生は180度違うものだなぁと思う。
愛とは自由だって誰かが言ってた。
とても深い意味がありそうでまだまだわかったとは言えないけど、大切に味わいたい言葉だ。
大好きな人たちの幸せを願って寝よう。
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