「#羽生結弦さんを応援します」　寡黙な人々が声を上げるとき

　羽生結弦選手の結婚離婚などプライベートをターゲットにした誹謗中傷の嵐はとても不自然です。
　
　羽生結弦は2022年夏に競技を卒業、競技団体を離れてプロになり、その秋にはフィギュアスケーターとして史上初の単独ショーを大成功させました。その後も彼の存在はどんどん大きくなり、すべてのイベントに海外ファンも含めた行列ができ、東京ドームやさいたまスーパーアリーナを満席にし、100以上のスクリーンで行われたライブビューイングのチケットも争奪戦、次々に出版される高価な写真集は軒並みベストセラーになっています。
　自由に自分をプロデュースし始めたことでマルチな才能にますます磨きがかり、海外のビッグネームにも注目され、さらに大きなビジネスを創り出していくことが、これまでさほど彼に注目してこなかった人々にもわかってきたようです。数字でしか物事が見えない人たちも大きな儲けがありそうなことに気づき始めたのでしょう。

　結果、ヤバい業界の方々がビジネス乗っ取りを目指し
「マイナーなアマチュアスポーツのチャンピオン、たいした後ろ楯もない」
「人気者といってもファンは無知で無力なオバサン、オバーチャンばかり」
と考えて、
「誰の許可を得てここで商売してやがる!」
　とすごみ、言いなりにはならない若者に意味不明な言いがかりをつけてよってたかって脅している、
そんな昭和のやくざ映画みたいな絵が頭に浮かんでしまいました。

　羽生選手は少年のころから国際的な競技会で成績を残し続けてきました。GOAT=Greatest Of All Timeと世界から呼ばれ、清廉な人柄と累計3億円を超える莫大な寄付、そして数字に換算しきれない献身的な被災地支援をはじめとする社会貢献によって愛され、信頼されている人です。
　レイプ犯でも汚職事件の容疑者でもありません。新しいパフォーミングアートを創造し、ジャンルも国境も世代も超えてたくさんの人に届けることができる羽生結弦は希望の星です。
　そんな若者に対して、「離婚=悪」という戦前並みの価値観に基づいた強引で歪んだ内容のバッシングが行われることは犯罪的ですらあります。　

「他の都合の悪い事件から世間の目を反らしたい」
「スキャンダルを捏造してでも売り上げを伸ばしたい」

そうした黒い思惑が隠れていると勘繰られても当然でしょう。
非のない人を貶めようとするあまり、捏造した理由とメソッドが古臭すぎることにも愕然としますが…

　こんな理不尽で下品な攻撃に羽生結弦が敗けることはないと確信していますが、あまり煩わされないことを願っています。

　羽生選手がのびのびと心のままにを生き、幸せな創作を見せてくれることが私の心からの望みです。

　この年末の忙しい時期に、彼を心配し、何とか力になりたいと思う数えきれない方たちが、「#羽生結弦さんを応援します」のタグを付けてポストされているのを拝見しました。「発言するのは初めて」という方もたくさんあり、辛い時期にどれほど彼に励まされたか、癒されたか、普段なら他人に話さないようなデリケートな気持ちを文字にして公開されていることに驚きました。心が入っていなければとうてい書けない、祈りにも似た、尊くて勇気ある言葉たちです。そして、その何倍もの方たちがそれぞれの方法で声援を送っていることと思います。

　羽生選手とこれまでに縁を結んできた先見の明ある企業様には、ぜひ、より一層のご支援をお願いいたします。
　羽生結弦のファンは彼に仇する者たちをしっかり記憶していますけれど、それ以上にご恩を決して忘れません。

　どうか届きますように!