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いつでも遅すぎて大切な事に間に合わない、

《6/2火曜》
午前中の用事を終えると、帰宅する前に腹が減ってしまった。弁当を買って公園で食べていた。食べ終えてTwitterを眺めていた。現在アメリカでは人種差別反対デモとそれにともなう混乱や分断が広がっている。数多くの写真や報道の中でこの動画が目に入った。

45歳と31歳の人物が言い争っていて、横に16歳の少年がいる。31歳の男が16歳へ「俺たちには解決できなかった、これはまた起こる、おれには5歳の子供がいる、10年後おまえは26歳だ、お前は道を見つけるんだ」と言っていた。見ていて涙がボロボロと溢れた。涙が落ちた自分の足元を見た。自転車に跨った。今日の午後は家に戻ってから髪を切ろうと思っていたが、やめだ。いまこの動画を見て涙した私は行かなくてはいけないところがあると感じた。何年も前に一度行ったきりで再訪できなかった場所だ。ここからなら今すぐ走り出せば、子の晩飯の用意と園の迎え時刻には間に合うだろう。

リバティおおさか(大阪人権博物館)の建物は5/31で閉館されたので、もう中には入れない。おれはいつでも遅すぎて大切な事に間に合わない、だからヒーローにも主人公にもなれない。おれにやれたことは思いつきで少しだけ回り道をして自転車を漕いだだけ。

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