〈2024年1月28日 日曜〉D&D、紅茶、シュワシュワ

〈2024年1月28日 日曜〉
 今日もシーツを洗う。一気に人数分は洗えない(干せない)のである。掃除機をかける。空気清浄機の中を掃除する。子がいるようになってからフィルター掃除中以外では空気清浄機を24時間つけっぱなしだ。十年以上使っているのでそろそろ限界か。同時期に購入したもう一台は昨年故障し原因を探る時間の余裕もないまま放置してある。空気清浄機はフィルターがディスコンになると困るので、できれば新興メーカーより大手メーカーで買いたいところだが、「もしメーカーがなくなってフィルターが手に入らなくなったら本体ごと買い替えでもええんちゃうか」という値段差ではある。

こちらも十年以上前に購入したHDDレコーダーの挙動が最近怪しい。USB外付けHDDへのデータ移動がうまくいかない。外付けHDDの容量は4TBだが番組数999(または内部処理でチャプターなどのデータが多いときはそれ以下)までしか保存できないダメ仕様なので2TBほどしか使えない。Eテレの子供番組をよく録画していたとき「1本5分くらいなのであっという間に50や100本くらい録画されてしまうのに999番組しか録画できないとは。あとヒト桁は増やして9999番組にしたまえよ、実際に使ってテストしていないのか、まったく呆れ果てた仕様設計である」と感じたことがあった。Blu-rayへの焼きミスが頻発するので、注文していたのが届いたディスククリーナーでクリーニングする。クリーニングしたあとBlu-rayディスクが焼けるのを確認しつつ「これデータが飛んだら嫌だな、いつか観たいのだがな」という録画番組を焼いてゆく。その作業でテレビモニタがふさがっているので、そのあいだ子はプロジェクターで『スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo!』と『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』を観る。後者は最初は観るのをしぶっていたがすぐに興奮し始めてる。ちょうどいまアニメシリーズ『葬送のフリーレン』『ダンジョン飯』を観ているので、盗賊戦士騎士魔法ドラゴンの世界に馴染みがあるのだ。観終えたあとに「これ、めちゃくちゃに面白かったな!」と叫んでいた。

 私が初めてTRPGのD&Dをプレイしたのは十三歳になる年の夏休みだった。友人のひとりが買い与えてもらっていて、その年の夏休みは彼の部屋で毎日毎日二十面ダイスを振っていた。

翌年の夏休みの彼の部屋にはD&Dに加えてPC-9801とウォー・シミュレーション・ゲーム『大戦略II』が配備され、三人から五人ほどが常に入り浸っている状態であった。ある日、彼の母に「アイスティーにレモンかミルクをいれる?」と訊かれたが、私は家で紅茶を淹れてもらうなどという体験をしたことがなく自宅で夏休みの飲み物といえば麦茶か番茶(私の育った地方ではほうじ茶のことをこう呼ぶ)くらいだったので「……えーっと、いや、どっちもいらないです」と咄嗟にレモンやミルクは手間がかかるのではないかと考え遠慮して答えてしまい、出てきたグラスのストレートティーを「紅茶ってそのままだと砂糖入りでも苦いのか」と感じつつも言い出せなくそのまま飲んだのを思い出す。何度かストレートで出してもらうことが続いたあとに、ようやく「すみません、レモンを入れて飲んでもいいですか」と言い出すことができたのだった。なんだか恥ずかしくて言い出しにくかった。

だからなのか、家に遊びに来た子の友人に飲み物をだすときずっとコップの残りを気にしてしまう。「オレンジジュースもあるで」だとか「レモネードつくったろか」だとかという具合に。そういえばいつのまにか児童たちはみんな炭酸飲料のことを「シュワシュワ」と呼ばなくなった。私が「シュワシュワで大丈夫かー?」と訊いて「うん、ぼく炭酸、好きやねん」と何度も答えられているのに、いまだについシュワシュワと呼んでしまう癖が抜けない。そういう抜けない癖は他にもいくつかあるはずだが、パッと思いつかないな。

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