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許されざる者

その可能性に思い至ってから「理論上は可能だが果たしてできるのだろうかこのオレに──」と、ここのところずっと心の一角を占め頭を悩ませ続けてきたことを今夜はやってしまった、やり遂げてしまった。

現在のところ袋麺冷やし中華のツートップである「ラ王 冷中」の麺と「マルちゃん正麺 冷やし中華」のタレを使う、使ってしまう──Unforgiven、この世は所詮なんでもアリのやったもの勝ちだとはいえ汚名は被ろう。

ラ王、マルちゃん共にそれぞれ何度も食べていて「麺はラ王、タレはマルちゃんが好みかな」などと思っていた、しかしそれは机上の空論であった、絵に描いた餅であった、青二才の戯言であった、この結果は予期できたはずなのにいつのまにか麻痺していた、dullが忍び寄っていた。それができるかどうかと、それをやっていいかどうかはまったく別の話だったのだ。まだあとの半分──明日に予定している「マルちゃん正麺 冷やし中華」の麺+「ラ王冷中」のタレという組み合わせが残っているが、既に結論は出てしまった。麺もタレもそれぞれがそれぞれに合うようにチューニングされていて分かち難く結びついている。

Till death us do part、ラ王の麺はラ王のタレで、マルちゃんの麺はマルちゃんのタレで。

土は土に、灰は灰に、塵は塵に
(聖公会祈祷書 The Book of Common Prayerの一節より)

追記:
翌日に「マルちゃん正麺 冷やし中華」の麺と、「ラ王 冷中」のタレという逆の組み合わせをした。具が違うのでまったく同一条件ではなかったが「……やはり……そういうことか……」と、前日の仮定が正しかったことの証明を書き添えて、この報告書を終える。

DAS ENDE

(いま手塚治虫『アドルフに告ぐ』を少しずつ読み返してるの)

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