太陽がまぶしかったから
〈2024年6月マガジン〉の記事です。なので途中からは有料になっちゃいます。スマン。記事単品とマガジンの価格が(2024年7月1日現在)同じなので、マガジンで購入したほうが文字数が多いです。
しばらく食事をコントロールしていた。iPhoneアプリ「あすけん」を使い、朝食昼食夕食間食それぞれのタンパク質脂質炭水化物をチェックする。プロテイン+牛乳と蕎麦をメインとした食生活を三週間ほど続けて、どうしてもビタミンミネラルが足りないのがわかったのでそこはサプリメントでマルチビタミン剤を併用する。糖質制限や脂質制限をしているわけではないが、これまで無軌道に気の赴くままに食べていた、チルドのラーメンからは距離を置いていた。牛乳やヨーグルトやティッシュペーパーを買いに行ったスーパーマーケットでもチルド麺の棚では《週末に子の昼めしにナポリタンとかカレースパ買っとくか、はて3食パックの焼きそばはまだあったろうか》と思考を横に逸らしてきた。なにせ今のチルドラーメンはうまい。うますぎる。
だが、子のアイスを買おうと冷凍ケースを覗き込んだとき、思わずこれを手に取りカゴに入れレジを通してしまったのである。ああ、なんたることよ。梅雨直前の蒸し暑さがおれを惑わせた、太陽がまぶしかったから……。
家に戻る。鍋に火をかけ丼にうつし割り箸を手に取った私は『賭博破戒録カイジ』(福本伸行/講談社)になってしまった。
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