無題2

「いじる」ってとても危険です

昨日(03/04)に引き続き、虐待事件に関係することを書きます。

虐待事件で逮捕された元看護助手が自分の行為について「患者のリアクションがおもしろかったから」と供述している記事を読みました。このリアクションがおもしろい、という反応は、障がいのある人への支援場面でも問題になっています。

障がいのある人の中には、独特な行動や仕草、反応を繰り返す人がいます。それを意図的に表出させて喜ぶ支援者がいます。それを注意すると、「本人も笑っていますよ」と言い訳をします。しかしこれは虐待です。ご本人が笑っているのは楽しいからではなく、「苦笑」と呼ばれる笑いかもしれません。

最近は「いじる」というかかわり方をよく目にします。遠目にはその場を和ませたり、盛り上げたりしているように見えます。しかし、それは特定の人の特定の行動や言葉を誇張して笑いをとっています。これが「いじる」ということです。これも虐待です。

障がいのある人たちを支援するとき、事業所を利用してくれている人たちと楽しくすごすことは大切なことです。しかし、リアクションを楽しむことも、いじることも、楽しんでいるのは支援者だけということに気がつかなければいけません。

テレビでお笑いの人がいじるのは、それが仕事だからです。そうすることによって当事者も利益を得ています。それを日常生活に持ち込んではいけません。不利益を被る人がいます。

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