見出し画像

在宅勤務の限界

障がいのある方が利用する日中活動事業所を経営しています。昨日から、一部の利用者が在宅勤務を始めました。

緊急事態宣言が出た直後から事業所の利用者が減り始めました。今週、04月13日からは約半数の利用者が自粛し、自宅待機をしています。利用者の中には、この事態を飲み込めず、混乱をしている人がいます。また、ご家族の大きくなっています。

私たち福祉サービス事業所は、利用者の利用実績に応じて報酬をもらいます。そのため、利用者が来なければ報酬が入りません。その点に対して、所轄庁からは、利用者が自粛した場合、ある一定要件を満たせば、報酬の対象とすると通知がありました。

その要件は、以下のようです。

(通知文、一部抜粋)
(4) 在宅利用者が行う作業活動、訓練等のメニューはできる限り確保してください。
(5) 在宅利用者の支援にあたり、1日2回は連絡、助言又は進捗状況の確認等のその他の支援を行い、支援記録及び日報を作成してください。

在宅勤務の限界

通知文では、利用者の在宅勤務について触れています。一般企業において、在宅勤務が有効な業種はあります。しかし、すべての業種が在宅勤務に切り替えられるわけではありません。また、在宅勤務が成功するカギは、企業と労働者が在宅勤務をすることについて合意しているということです。そこが福祉サービスを利用されている人たちとは異なります。

一日2回以上の連絡

私が利用者の家族だったら、一日に2回以上も事業所から様子うかがいの連絡があったら迷惑です。以前、私のお袋も高齢者用のデイサービスを利用していました。もしその状況で、在宅でも何かしましょうということになり、道具を持たされて、その進捗状況を何度も聞かれたらうっとうしく感じます。しかし、家族としては、事業所にお世話になっているから協力をしなければいけないと思ってがんばります。負担になります。報酬をつけるのに、ある程度の基準が必要だということはわかります。しかし、現実的ではありません。

実際に…

担当職員が、所轄庁の指示通りに作業を届けました。ご家族も協力的で、家で利用者と一緒に取り組んでくれたとのことです。しかし、しばらくしてご本人は怒り始めました。何で家にいるのにその活動をしなければいけないんだ、そう思ったのだと思います。当然です。

まだまだご本人にも、ご家族にも負担をかける日々が続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?