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一緒に暮らす人を選ぶ

困っています。障がいのある人たちが共同生活をする場所としてグループホームというのがあります。私が、区内のグループホームの連絡会会長を務めていることから、入居希望者の選定の場に呼ばれることがあります。そこでは、ご本人の事情、ご家庭の事情、グループホームの事情、事情が三乗になってややこしくなります。さらに今の社会情勢では、安易に体験宿泊ができず、頭を悩ませています。

探している人と募集している所

グループホームでの生活を希望される人はたくさんいます。本人だけでなく、障がいのある人を家族に持つ親や、仲介的な立場にある相談支援事業の担当者などから「どこか空きはありませんか?」という問い合わせが頻繁にあります。

また、反対に「新しいグループホームができました、入居者募集!」というFAXが頻繁に入ります。グループホームを使いたいという人と入居者を募集している事業とのマッチングがうまくできていません。そこにこの事業の課題があります。

グループホームの利用者を決める

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。また、地域事業の一環として、区のグループホーム連絡会の会長を務めさせていただいています。今、区内のグループホームの様子や空き状況をリアルタイムで表示できるようなnoteを作り情報提供を始めたところです。ただし、まだまだ情報が不足しています。

ここでグループホームの空き状況を開示したところ利用希望があり検討会がおこなわれました。このような会議では、グループホームに入りたいというご本人の思いや、一緒に生活をする家族に変化があり家族による支援が難しくなったという話、また福祉専門職の立場から障がいのある本人と家族を離した方が良いという案件、様々なニーズがあがってきます。

相性がだいじ

グループホームを経営する立場からすると、グループホームに空き室があるのはマイナスです。そこで早く次の利用者を決めたいと思います。しかし、経営面だけであわてて利用者を決めると、生活を始めてから問題が出てきます。多くのグループホームは5人前後の利用者が生活をしています。すでに住んでいる人との相性が重要です。

たとえば、排せつにや入浴に支援が必要という利用者がいたとします。家族や仲介する相談支援事業者はそれをリスクと考えます。しかし、支援者からすればそれらはあらかじめ必要とされていることです。いくらでも対応ができます。難しいのは入居されている利用者同士の関係です。

夜中に大きな音量でテレビを見ている、ゲームをしているなど、あきらかに迷惑行為であれば支援者が介入できます。しかし、それがちょっとした生活習慣の違いや価値観の違いによるもめごとには介入ができません。それが悪化するとグループホーム全体の人間関係に影響します。

入居者選びが困難な今…

グループホームは狭い世界です。そこで人間関係が崩れると生活が辛くなります。一度入居してしまうと簡単にホームを変えることができません。そのため、入居者選びは慎重におこなわなければいけません。

一般的にグループホームでは、希望者に繰り返し体験をしていただき、既存の入居者と一緒に次の入居者を決めます。しかし、今の社会情勢では、いろいろな人をグループホームに泊めることがリスクです。入居者を決められずに困っています。

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