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建設に反対する本当の理由

定期的に地域の方々とお話をする機会を設けています。お話をしていると福祉施設に対する誤解、地域の人たちの考え、私たちが気付かずに迷惑をかけていることを知ることができます。

福祉施設を作ろうとすると、その地域から反対運動が起きることがあります。そのとき、福祉関係者は、地域の理解が足りないと結論付けることがあります。しかし、お話をうかがっていくと必ずしも理解がないということではありません。いくつかの話を紹介します。

①送迎車両の問題
今、福祉施設の送迎車両等が頻回に住宅街を走っています。道幅がせまい住宅街では、住民が運転する車とのすれ違いに苦労すると言います。また、送迎車同士が同じ時間に集中することにより交通渋滞が起きてしまい、生活に支障をきたすことがあると言います。
私たちのグループホームも住宅街にあります。私も運転をしていて、住民がすれ違いに苦慮する場面や送迎車同士の渋滞に遭遇しました。
そのような経験から、私は、住宅街においては地域住民の車を最優先すること、送迎車については事業所同士で時間がかぶらないようにするように法人職員にお願いをしています。

②ゴミ置き場の問題
グループホーム等により、急激に住民が増えるとゴミも増え、ゴミ置き場があふれるという心配がありました。これに対しては、事業所の敷地内にゴミ置き場を設置し、地域の方々にも使っていただくようにしました。

③支援者(職員)のマナー
車やオートバイで通勤する職員のマナーに対する指摘がありました。住宅街でオートバイのスピードを出したり、早朝や夜に大きなエンジン音を出しているというのです。さらにはカーステレオを大きなボリュームで鳴らしているというのもありました。カーステレオの件については、私も遭遇してその音の大きさに驚きました。

地域の人たちは一度、上記のような迷惑を被ってしまうと、他の福祉施設に対しても必要以上に構えてしまいます。けして障害者に対して理解がないわけではありません。福祉施設ができるということは、すでに生活をされている人の中に入っていくということです。そうするとそこで生活をしている人の暮らしが変わってしまいます。福祉施設を作るときは、このことを念頭において準備を始めていくことが大事なのではないでしょうか。

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