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横断歩道の手前で止まろうよ。

私の家は坂の上にあります。出勤するときは長い坂を下らなければなりません。その坂の道幅は狭く、場所によっては車がスムーズにすれ違えません。歩道もありません。子どもたちはその坂を歩いて小学校に通います。

新学期が始まって、かわいい一年生がたくさん歩いています。この時季、まだ体も小さいので、後ろから見るとランドセルが歩いている感じです。ちょうど坂を下りきったところに横断歩道があり、そこを渡って小学校に通います。

いつも気になることがあります。その横断歩道で子どもたちが手を上げていても車が止まりません。私が上から下りてきて、横断歩道の手前で止まって待っていても反対車線の車は止まってくれません。私がいつまでも止まっていると私の後ろの車が怒り始めてクラクションを鳴らします。

対向車に止まってもらおうと、ライトで合図すると間違えて子どもたちが歩き始めてしまいます。かえって危険なことがありました。

数年前は私の子どももこの坂を通って学校に通っていました。一緒に家を出て、右と左に分かれ、私は車で大回りをして再びこの横断歩道で子どもに会うと、とても嬉しかったことを覚えています。

横断歩道の手前で車を止めると、渡る子どもたちが頭を下げてくれます。私もつられて頭を下げます。私たちが小さなやりとりを大切にしないと子どもたちにルールも伝わりません。ルールはそこに存在する人々の関係性の積み重ねにより成立していくのだと思います。

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