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よく見るということ(教える技術より)

早稲田大学オープンカレッジ2019冬講座「教える技術」の2回目で学んだことを報告します。その2回目です。

今回のテーマは「運動技能の教え方」でした。教えるゴールには3つの技能があります。そのうちのひとつ、「精神的運動領域」について実際に、けん玉の「もしかめ」を教え合いながら学習をしました。

教え方には3つのゴールデンルールがあると向後先生はおっしゃいます。そのゴールデンルールは以下の3つです。

・スモールステップ
・即時フィードバック
・Challenji/Skillバランス

さらにこのゴールデンルールに則して教えるためには、相手をよく見ることが大切だと向後先生は言います。

相手をよく見ないとスモールステップを設定できず、何度も失敗をさせて自分で解決する勇気を失います。また、すぐにフィードバックすることもできません。フィードバックは相手のやる気を刺激します。ただしそのフィードバックにおいて、向後先生はあえて大げさにほめる必要はないと言います。

障がいのある方への支援場面でこんな失敗がありました。

ある作業場面において、作業が終了したとき、「すごいじゃん、よくできたね」と声をかけたことがあります。そのとき利用者さんがつぶやきました。
 「だって大人だもん」
私は、その利用者さんのプライドを傷つけてしまいました。

私が支援している方は成人された方たちです。その方にたいして「よくできたね」というフィードバックは失礼な声かけでした。

支援場面において、ほめることは良いかどうかという議論がなされます。ほめられて伸びる方もいます。だから一様にほめるのがよい良い、悪いを決めることができません。

利用者さんにとってどちらが良いのか、それは日々、利用者さんのことをよく見ていなければ判断できません。よく見ることから教えることも支援も始まります。

なお、私のけん玉技術の向上にはまだまだ時間がかかりそうです。

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