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バグの修正は難しい(教える技術より)

01月24日に開催された早稲田大学オープンカレッジ2019冬講座「教える技術・第3回」の報告です。

今回のテーマは「認知技能の教え方」です。その中で、バグルールを発見し修正することが必要だとお話がありました。向後先生の著書、「上手な教え方の教科書」には以下のように説明があります。

間違ったプログラム(バグ)、あるいは間違った概念(誤概念)がすでに形成されてしまっている場合もあります。

教える際はこのバグを修正してからでないと正しいことを教えることができません。

障がいのある利用者さんの支援において、支援者の教育、育成も大事な仕事です。しかし難しい問題があります。特にある程度経験を積み転職をしてきた人に教えることは新人に教えるより困難です。

経験者には今まで実践で培ってきた技術があります。それを絶対的に正しいと信じています。その中には、いまだに指導者的なタテの関係でビシバシ指導することが正しいと思っている人もいます。しかし、今の時代、そのような対応をしてはいけません。

残念なことに、福祉業界は慢性的に人手不足です。さらに欠員が出ないと次を雇用できない経済状況もあります。その結果、採用段階においてじっくりその人をみることができません。また、就職希望者も採用試験中はおとなしくしています。あとからじわじわ本性が出てきます。

経験を積んだ新人のバグに対応するとき、私は、3段階の根拠を用意して対応します。
 1.私の経験に基づく説明
 2.法人独自の理念等に基づく説明
 3.根拠法令に基づく説明

それでも経験を積んだ新人はゆるぎません。法令根拠に対してこう言います。「しょせん、現場を知らない人が作った法律だから…」

強敵です。



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