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人事異動の意義/21世紀に学ぶべきもの(教える技術より)

02月02日に開催された早稲田大学オープンカレッジ2019冬講座「教える技術・第5回」の報告です。まずは第4回「態度技能の教え方」についての質問に関係したことを書きます。

前回の講義で話があった、21世紀に子どもたちが学ぶべきものについて質問があり、今回、より詳しい説明がありました。子どもたちが学ぶべきものの一つに、メタ学習があります。自分を自分でモニタリングする力です。先生からは、第2、第3の専門性が必要であり、一か所に留まると固まってしまうと注意がありました。

この注意を聞いて思い出したことは人事異動です。私の法人において、定期的な人事異動をしてこなかったことを反省しています。

障がいのある方の支援をしていると、利用者のご家族は支援者の異動を嫌います。諸事情があり移動をするとクレームが来ます。言い分としては、自分の子どもは〇〇さんが大変気に入っていた、〇〇さんだから対応できる、学校時代の実習で〇〇さんの対応が良かったからここに来た、などです。人事異動により利用者さんの状態が悪くなることを懸念しています。確かに、利用者さんが一時的に不安定になることはあります。しかし、すぐに新しい支援者になれます。

現実的に困るのは、プログラムが成立しなくなることです。私たちの事業所は小さな事業所が区内に点在しています。そこではそれぞれ製パンや機織りといった特別な技術を取得した支援者が担っています。またそこに運転免許や同性介護の問題も生じます。結果、定期的な人事異動をしてきませんでした。それが今、支援に影響が出始めています。

利用者さんの障害特性に対する対応やプログラムの専門性は高まっています。その反面、多様性や客観性に欠けるところがあるのではないかと、有識者から指摘をいただきました。

指摘をいただき気がついたことがあります。誰もが、利用者さんの意思をくみ取る際、利用者さんと長くお付き合いがあるほうが、利用者さんの意思をくみ取れるのではないかと思います。しかし、お付き合いが長いと思い込みや思い入れが強すぎてしまい偏った見方をしてしまうこともあります。柔軟な支援ができなくなります。

来年度の課題として、人事異動を考えていたときに聞いたお話です。自分を自分でモニタリングする力を身につけなければいけません。

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