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グループホームがひっそり…

お盆休みの中のグループホームは静かです。多くの人が実家に帰省しています。

障がいのある人たちが生活しているグループホームの契約は、一般のアパートなどを借りるのに似ています。それぞれの部屋ごとに契約を交わします。家賃は一棟の家賃を利用者で頭割りをします。それ以外は、食費と光熱水費の実費を各自が払います。

私たち経営する法人は、障がいのある人たちが利用した分だけを県に報酬として請求することができます。グループホームの場合は宿泊した分を請求します。

私の法人が経営するグループホームは一棟に6人の人が入居しています。それが4つあります。全部で24人です。その内、3分の2人が長期の休みになると実家に帰省します。しかしそれが経営側には痛手です。利用者が帰省している日は報酬を請求することができません。

グループホームを始めたのが15年前です。そのころと今とでは帰省の状況が変わってきました。15年前は、利用者ご本人は実家に帰りたい、でもご家族はグループホームに泊まって欲しい、そんな希望がたくさんありました。帰省明けの月曜日の夜はホームシックになっている利用者がたくさんいました。それが今は反対です。利用者ご本人は、グループホームにいた方が友だちがいるから良いと言います。しかし、ご家族は淋しいから帰して欲しいと言います。

先週の金曜日の夕方は、たくさんのご家族が日中活動先に迎えに来られました。なんとなく、ご家族の方がそわそわうきうきしているように見えました。私が「いつ戻って来てもいいからね」というと、ご家族が笑いながら、「うちの子、泊まったことにしておいてもいいから」と言います。私は「ダメでしょう、それ不正だから」と苦笑いです。

もうしばらく静かなグループホームが続きます。

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