♪ あみだくじ～／昼食の席を決める

日中活動の昼食時のことです。今年の春から、３名の女性の利用者と一緒に食事をしています。毎日、元気なギャルのパワーに圧倒されています。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人の事業所の一つ、日中活動のお昼ご飯どきのできごとです。

日中活動の昼食

日中活動のお昼ご飯は、パートの調理員さんが作ってくれます。毎日、違うメニューです。今日のお昼は、しょうが焼き定食でした。こんな感じです。

地域の方たちがパートさんになってくれています。たいへん助かっています。

昼食を食べるときは、利用者が１階と２階に分かれます。さらに、今は密を避けるために、相談室や会議室も昼食に使います。私は、事務室の蜜を避けるために日常的に会議室で仕事をしています。そこに利用者の皆さんが来てくれます。今は、２～３名の女性の利用者です。みんなギャルです。

ギャルに囲まれた昼食

今年の春に利用者のグループ替えがありました。春からギャルと一緒に昼食を食べています。それまでは、無口な男性利用者と一緒に昼食を食べていました。年齢もどちらかと言うと私の年齢に近い人たちです。それが今は、どちらかと言うと私の娘の年齢に近い人たちです。昼食時の会議室は、ギャルにのっとられた感じです。

ギャルたちの話は、アイドルの話が主流です。日本のアイドルと韓国のアイドル、両方の話で盛り上がっています。話に夢中になりついマスクを忘れて話をすることがあります。楽しい気持ちはわかります。しかし、今はコロナです。私が横から口をはさみます。

私「おしゃべりをするときはマスクをしてくれるかなぁ…」
女性A「わかってるー」
女性B「髙橋くん、もう、いちいちうるさい」

女性たちに言われると、私が責められているような気がします。昼食時は、居場所がありません。

♬ あみだくじ、ひいて楽しいあみだくじ…

ゴールデンウイーク明けのことです。女性たちが席替えをしようと言い出しました。その内、１つの席をめぐって険悪な雰囲気になりました。そこで、私があみだくじを提案しました。私の席の前を１番、ナナメ前を２番、横を３番にして、ホワイトボードにあみだくじを書きました。また、偶然居合わせた別の支援者が、あみだくじの歌を唄ってくれました。その日は、それでおさまりました。

翌日、同じようにあみだくじをすることになりました。私があみだくじを作り、さらに前日に歌を唄ってくれた支援者が呼ばれました。あみだくじで席が決まったあと、一人の利用者が言いました。

「１番どこにしようか？」

それから、どこの場所を一番にするか議論がはじまりました。その後は、席とは関係なく、毎日あみだくじをしています。その都度、もうひとりの支援者が呼ばれてあみだくじの歌を唄っています。

♬ あみだくじ、あみだくじ、ひいて楽しいあみだくじ…

楽しい昼食前のひとときです。