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失敗から学ぶ(教える技術より)

01月10日に開催された早稲田大学オープンカレッジ2019冬講座「教える技術」の2回目の報告です。

今週のテーマに入る前に、先週の講座内容について質問をとおしてのふりかえりです。質問のひとつに、インストラクションの6要素の内、「予測」と「失敗」の違いについてというのがありました。その解説の中で向後先生がおっしゃった言葉です。

しっかり予測できると安心して失敗ができる。失敗から学んでほしい。

私は障がいのある方の支援をする仕事をしています。そこでも予測するということは大切な支援のひとつです。しかし、実際の場面では失敗して支援者に注意されるようなことがたくさんあり、その支援を見ると悲しくなります。

利用者さんが失敗したとき支援者はこう言います。
「だから言ったでしょう」、「いつも言っているでしょう」。

支援者はそうなるということを予測しています。しかしその失敗を回避するでもなく、それを放置して失敗させ、それを注意しているということです。この状況では失敗から学ぶことはできません。

2回目のテーマは「運動技能の教え方」でした。その教え方のルールの一番最初に「スモールステップ」というのがあります。その解説で向後先生から次のような説明がありました。

何度も失敗させるのは良くない。失敗を続けさせる代わりに、少しだけハードルを下げて少しやさしい課題にする。あるいは「こうすればうまくいくよ」とアドバイスをするのが良い。

支援者の中には、できてあたりまえという思いが強くあります。また何度も同じことを教えるのは甘やかしていると思い込んでいるところもあります。支援のゴールは利用者さんができたと思えたり、満足感や達成感を感じることです。失敗をして注意ばかり受けていたら自分で自分の課題を解決しようとする勇気が損なわれてしまいます。

教える技術と支援することには共通点がたくさんあります。教える技術、繰り返し学ぶ必要があります。


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