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バッセン師弟空間#4 忘れられないホームラン 龍君、初めてのバッセンで

東京都足立区で活動する柳原スターズ。
同チーム内において、長嶋・松井を彷彿とさせる師弟関係にあるのが、大久保監督と4番打者を務める龍君です。
25歳の若さながら指揮を執る同監督は、選手へのバッティングセンターでの指導を、練習時間外にも関わらず5年間続けています。
現在、その愛弟子が龍君です。
本連載では、2人の間に生まれる会話や空気感を、バックネット席さながらの臨場感でお届けしていきます!

5月末を以って、バッティングセンター・アミューズパーク足立アメージングスクエア店が閉店した。
バッティングコーナーに加え、ゲームセンターやフットサルコート、スケートボード場、釣り堀などが併設された大型商業施設だった。
幅広い層に愛されてきた跡地は、大規模な地区再開発が始まるらしい。
閉店当日、バッティングセンターには地元住民を筆頭に、惜しむ野球少年とその保護者で溢れかえっていた。
最終時間の19時まで打球音が鳴りやまなかったことが、愛されてきたことを物語っていた。

5月末で閉店したアミューズパーク足立アメージングスクエア店
閉店時間まで多くの客で賑わった


当日は都合の為姿を見せなかったが、龍君もこのバッティングセンターに通いつめ、何千回とバットを振ってきた1人。
閉店に伴い、このバッティングセンターでの思い出を聞いてみた。


「1番はホームランを当てたことです」
真っ先にそう口にした。
バッティングセンターの打席に立てば、誰もが狙ったことがあるであろうホームランの的。
見事命中させることができれば、景品が貰える施設は少なくない。
回数の関係で景品こそ貰えなかったものの、龍君もアミューズパークホームラン賞受賞者の1人だ。

龍君自身、人生初のバッティングセンターがこの場所だった。
「とにかく球が速くて驚いた」
これが初めて打席に立った時の感想だという。
当初は90kmもバットに当たらなかった。
小学4年生と、比較的遅かった野球との出会い。
隣のゲージでは、剛速球を難なく打ち返す同世代が視界に入る中、焦りも感じていただろう。
しかしそこから大久保監督の指導の下、二人三脚で一歩一歩、技術を磨いてきた。
そして生まれたホームラン。
忘れられない思い出であることも納得だ。
「投げて当てただけでしょ?(笑)」
「いやいや、ちゃんと打ちました!(笑)」
という大久保監督との会話も微笑ましかった。

そんな、思い入れも一段と深いアミューズパーク。
閉店にはお互いに寂しさも口にしていた。
ただ、2人のバッセン師弟空間はまだまだ終わらない。
「閉店を見据えて、前々から他の店舗を探していました」
と大久保監督。
彼らの視線は既に次へと向いている。

次はどこでこのツーショットが見れるのか


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