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コロナと共働き家庭の労働リソースの話

(※ やや脚色あり。結論もなくただ「つらいな〜」という話です。)

今所属している会社の女性メンバーが「登園自粛になったからしばらく業務ができない」というチャットを社内にしていました。

子どもは親の助けを必要としているので、当然に最優先。だからそのリソースの変動部分は会社で吸収、というのが筋だと思います。ご本人も最大限に配慮をしてくださりますが、そこは通常お休みの従業員なのでアテにはしてはいけません。

不安定な労働リソースがもたらすストレス

共働き家庭の生計の戦略として「"高く売れる"男性リソースを社会に安定供給、家のイレギュラーは女性が吸収」が多いと思われます。そしてイレギュラーの影響は「(多くは)女性社員の無理」と「会社のバッファ」か「残業」か「機会損失」で吸収していることを考えると、改めてコロナの人的影響は大きい気がするなと思ったり。
なおこの傾向が正しいとすると「会社のバッファ」「残業」には男性社員が含まれるため、どっちかがしんどい!という議論ではありません。

従業員の心理的にもそう。

「休む側」は、仕事があるのにできないという焦り。人にやってもらわなければならないという申し訳無さ。でも自分も相当にしんどい。。仕事も全部は任せられないから休み明けは大量の仕事。ガンガン有給も減るしストレス。

「吸収する側」は、応援して当然だけど仕事が予想不可能に増える。しかも吸収する人はだいたいのケースで偏る。働く時間や内容が読めない、急に増えるというのはストレス。

これ、続いたらみんな疲れるなぁと。思いやりは余裕のなさで薄くなっていく。心の余裕がなくなっていって、善意や貢献心で助け合えなくなってしまうような状況がとても心配です。

永久に続くなら人を増やすなどで対応すべきだろうけど、中小企業はそんな余裕もないという。利益追求したい存在だし。

企業の立場では何ができるのか?

この問題が続くと、雇用において安定リソースの取り合いになってしまいます(法律があるとはいえ)。

そうすると需給の問題で更に安定リソースが不安定リソースより高く売れるようになり、子育て共働き家庭のイレギュラーを吸収している人が更に働きづらくなるよなと。

その人が悪いとかじゃなく、今の構造がそうなっちゃってる。オミクロンが軽症とかは関係なく、幼稚園は登園自粛するもの。子どもは急に熱を出すもの。コントロールできない。また、それを家庭でどう吸収しようが会社はコントロールできない。

ということは、企業としては、

  • 特に小さなお子さんがおられる女性の採用を控える(ばれないように法律に違反する)

  • コロナが終わるまで残りの人で頑張る(引き続きハード)

  • 不安定リソース人員を増やしてロバスト性を高める(給与が下がる)

  • 緊急性の低い、かつ重要度の高い仕事を任せる(適性の問題や、緊急タスクが偏る問題が出る)

などの選択肢をバランスしてとることになると思います。いずれにしても多くの企業が持つ利益追求の観点だとネガティブに捉えられてしまう気がします。

変動リソースを高く売るのは難しい、安定化にはコストがかかる

一部の優秀なビジネスモデルを持つ企業や、大人数を抱えられる企業であれば、不安定なリソースを(相対的に安く買って)高く売ったり、人数を増やして安定化させるという作戦が使えます。

ただ、そんな優秀な企業、公器となる企業はほぼ無い。なんとかしたいけど自分にもそこまで社会に気を回す気力がない。耐えるしかないのかな。

という心配と愚痴でした。

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