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失敗を許容すること

僕はここ1、2年で
「失敗を許容した上で行動を起こす」
ことを、徐々にできるようになってきた。
育ってきた環境や、積み重ねてきた判断に起因するところが大きいと思うが、それまでの僕は、何事もより完璧に近い状態でアウトプットしようとしすぎていた。

トライ&エラーという言葉があるように、挑戦には失敗がつきものであるという認識はもちろんあった。しかし、小さい頃からの思考パターンの癖がなかなかとれず、いざ行動を起こすとなると失敗したくないという感情が強くなり、なかなか行動を起こすことができなかった。無意識のうちに頭でっかちになり、成功する確率が低いことへの挑戦に抵抗を覚えるようになっていた。

高いレベルを目指そうとすればするほど、良い意味で失敗に慣れることが重要だと思う。
高いレベルの中で結果を出そうとするには、質の高いアウトプットが求められる。天才ではない限り、1回のトライが良い結果につながることや、良い結果を出し続けることは不可能に近い。つまり何度もトライし続けることが必要である。失敗に慣れており、当たり前のレベルが低い方が、ストレスを感じずに果敢に挑戦し続けられる。逆に失敗に慣れておらず、当たり前のレベルが高いと、エラーが起こった際の差分でストレスが生まれ、それが積み重なると息苦しくなる。

僕はあることがきっかけで、運良く自分の思考パターンを変えることができた。このことはこれまで競技をやり続けてきて、一番の収穫だったと言っても過言ではない。

完璧なことなどないということを理解した上で、高みを目指して行動し続けることと、完璧になることを求めて行動することは全く違うこと。僕はその違いに気がつかず、徐々に自分をすり減らしてしまっていた。

学校のテストには答えがあり、100点を取ることができるが、生きている中で答えが決まっていることなどほとんどない。フェンシングにおいてもそれは同じで、これをすれば必ず得点できるものなどない。相手の動きや審判のジャッジ等は変数であるから。

以前の僕は戦略と戦術をがっちり固めて、それに忠実に戦うことにフォーカスしていた。しかし、実際には自分が考えている通りの展開になることはあまり無く、勝手に混乱してアクションに迷いが生じ、頭の中がショートしてしまうことが多々あった。

今は大枠だけ決めて、失敗を許容した上で、より得点につながる確率が高いと判断したアクションや、自分の強みをぶつけていく。たとえそれがエラーになったしても、瞬時に細かい修正をきかせて、次のアクションにつなげることにフォーカスしている。それが出来ると、迷いなくアクションを起こすことができ、自分がもっているフィジカル面でのポテンシャルを損なわずに戦うことができる(迷いがあると、反応スピードが遅れたり、高い出力を出せなくなる)。
試合がないためなんとも言えないが、着実にレベルアップできていると感じている。

大事なことは行動し続けること。
失敗を許容することで、間違いなく行動することへのハードルは下がる。

失敗を許容できるようになったことは、僕の大きな財産だと思う。


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