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「すなおに」MV ライナーノーツ

2024.7.14よりYouTubeで配信開始されたすなおに(Music Video)。

EverBrightellerにとっては初になる ひらがな のタイトル。自分の作曲スタイルは、オケをまず7~8割作成してからメロや歌詞を仕上げるのですが、オケの時点で心をひん剥かれる様な印象を受け、この曲は具体的な行動だとか言動を取り上げるのでは無く、凄く抽象的に、でも人間味の核心を突けるような曲にしようと思い制作しました。

「ただ素直に生きる事って
とてもじゃないけど難しいから
それで僕は何を理由に
誰の心を踏みにじったの?」

サビの歌詞は、小学校の国語の教科書に載っても大丈夫なくらい簡単でわかりやすい言葉を意識しました。
上2行に書いた事、わざわざ言わなくたって「そりゃそうだ」で済むんです。歳食う程、「すなおさ」ってなんなんだろうな、って分からなくなってる気がして、
正直に何でも言える事が素直なのか?
人に逆らわない事が素直なのか?
自分が思う素直像はどっちにも違和感があって、分からない事を態度で示せる筈もなく、その上で分からないからと、御託並べたりして自分を正当化して、話すべき事も話せず誤魔化してたという事がきっかけで、この4行が出来ました。

この曲のリファレンスは、Radiohead-No Surprises
この曲を初めて聴いた時、偶然にも落ち込んでいた時、Redioheadのミーハーだった頃で、言語が違うのにこんなにも心臓を締めてくるのか、トム・ヨーク。と悔しい感情と才能の術中に陥ってました。
この曲に出会うタイミングがあの日で本当に良かった。


最初はこんなにもあからさまな引用、抵抗しかありませんでした。これリリースしたら訴えられるんじゃね?と。
もし訴えられたら、しゃーなしで取り下げますが、
最大限のリスペクトを持ってこの曲を消化し、日本語を扱う自分だからこそ、ひらがなの説得力が増すよう最善の表現をしました。

今作の映像の構成に関して、曲だけでは表現しきれなかった部分、自分の頭の中にあるイメージを映像で補填したく、Director.リッキー(高野立伎)、Assistant Director.あいさんと入念に話し合いました。
元恋人から貰った、穴も空いてクタクタになった服を燃やす所から始めたかった事。雑踏を切って途方も無く歩いてる図。雑踏の街を見下ろしながら棘のある俯瞰した言葉をつぶやいてるドカじりさん。砂浜でのシーン等、トータルして自分が何とも情けない。そんな人間臭すぎる側面を作品にしたいと考えてました。
結果的にそれがプロデューサー2人の力もあり、
自分の頭の中の解像度120%で力強く、且つタケシ映画みたいな、ヒューマンドラマみたいなMusic Videoになったと思います。

何かを解決した訳でもなく、一個の答えを諭してる訳でもなく、こんな懺悔のような曲を作ってしまったのだけれど、その懺悔してる状態が一番自分の中での素直に近かったです。次のひらがなタイトルが完成するのは何年後になるのでしょうか。
兎にも角にも、色んな人にこの曲で自分が感じ取って欲しいこと、また自分じゃ思えないような事まで感じ取って欲しいです。

EverBrighteller
Vo.  RyogaBrighteller
Gt./Vo.  DOCAJIRISAN
Gt.  Kiretakegaisenmon
Ba.  Karino Hinato

Director.  Ryuki Takano(YET)
Assistant Director.  i

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