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あなたにやれる事をやると、新しい世界が開かれるかも

やりたい事がない。何をやったらいいか分からない。
そんな悩みによく「あなたにやれる事をやればいい」と言われます。
これは、私にやれる事は何だろう?と考えてやった「だけ」なのに、思わぬ新しい世界を開いていた、というお話です。

ただお願いをしただけ

私の妻は小説家です。
その妻が新刊を発売しました。
今までの本は主に女性向けに書かれていたので、中年男性の夫としては却って営業妨害になりかねないので宣伝もせず、静かに見守っていました。
ただ今度の作品は、彼女の初の一般文芸ジャンルでしたので(それでも女性主体ですが)、ようやく私の数少ない人間関係でも役に立てるかもと、SNSをつかい宣伝をさせてもらいました。
と言っても、ただ恥も外聞もなく「買ってね」とお願いしただけなんですけどね。

その結果どうなったか。

妻は小説家として10年以上のキャリがありますが、新しいジャンルでは新人なので知名度のない作家。また本の内容も女性の懊悩(おうのう)を女性目線で掘り下げた小説。さらに今までの妻のファン層は99%が女性という状況。
だから普通に売っていたらまず手に取ることのなかった30代~50代の男性、つまり私の人間関係の主構成員の方々が私の呼びかけに応えて、買って読んでくださったのです。

そのうちの何人かはSNSでコメントを書いてくれました。
もちろん見つけ次第、妻たる著者本人にも共有し、都度、有難いね嬉しいね、と喜んでもらえました。

今までファンから感想をもらうことはあっても、彼女の小説が男性に受け入れられ感想をもらえる、などという体験はほぼありませんでした(ありがたいことに業界の人からはいただいています)。

だから「感動した」「泣いた」と男性読者が書いてくれたことに驚き、男性でも私の小説で泣いてくれるんだ、と感慨深く受け止めていました。

これ、私がやれる事をやった「から」だと思うんです。
でも特別なことは何もしていないんですよ。
ただSNSで呼びかけた「だけ」

でもその結果、妻と私の本来交わらない世界が迎合して、新しい世界(読者)が開かれたのだなあ、と感じるんです。とても小さなことですが、とても嬉しいことでした。

あなたには普通でも、あなた以外には普通じゃないかも

私はただ日常の延長でやれることをやっただけ。
でも妻にとっては、決して交わることのなかった新しい世界で読者にリーチできた。当然、妻と夫は別の人格です。だからこんなに近しい関係でも、その人間関係は全然違うってことも多いと思います。
私の普通の交友が、妻にとっては普通じゃない人間関係。
よく考えたら当たり前ですよね。
でもだからよかった。

同じように、あなたにとっての普通が、あなた以外には普通じゃないってケースは実は沢山あるんじゃないでしょうか?

いやいやこんなのは全然。
とんでもない。何でもないです。

日本人としては一般的な反応だと思いますが、とんでもなくないよ全然ってことは全然ないんだよ、と今回の件で思い知りました。

必ずとは言いません。
でも、あなたにできる事をやってみたら、実は全然それが普通じゃない人たちにリーチすることってあるんじゃないでしょうか。そしてそこから新しい世界が開かれるかも知れないですね。

謝辞

今回の件で、実際にお金を使って購入してくださったみなさん。さらに私の呼びかけでわざわざ本屋に足を運び(Amazon ならすぐ買えるのに)、書店に無ければ取り寄せを依頼してくださったみなさん。本当にありがとうございます。本文で「だけ」などと失礼な表現をしていますが、皆さんは実際にお金を払ってアクションをしていただけた恩人です。凄い行動力だと思います。何度も申し上げますが、本当に感謝しています。

もちろん男性だけでなく、今まで妻の読者ではなかった層の女性のみなさんも、実際に手に取っていただけて感謝しかありません。ありがとうございます。応援ものすごく心強く感じます。別の機会にテーマとして書いてみようと思います。

そして以前より妻の読者であった方々。
心からお礼を申し上げます。今まで彼女を支えてくださり本当にありがとうございます。今作はいかがでしたでしょうか?まだまだ元のジャンルも書きますよ。これからもどうぞ著者をよろしくお願いします。

そして妻の小説が、少しでもあなたの心に何かを残せたのでしたら嬉しく思います。

予告

実はこの「やれる事やると、新しい世界が開かれるかも」エピソードは他にもあります。だから何回かに分けて書こうと思っています。
今のところぜーんぶ妻がらみなので、我ながらつまんない男だなーと思っております。でも面白くなるように頑張って書いてみます!(書けるかどうはは別)

私の気づきがあたなのお役に立てたなら幸いです。

【宣伝】

本文で触れた妻の新刊のリンクを貼っておきます。
以下、公式紹介文。

殺したはずの息子が、目の前に──。
今度こそ、私は“いいママ”になる。

仕事もプライドも捨て、狂おしいほどの愛情を注いだ先にあるものは何か。
無償の愛とは?母性とは?息もつかせぬ衝撃作。



母親失格と気づいたとき“ママ”をやり直せるなら、
あなたは、何を犠牲にしますか?

幻冬舎公式サイトより



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