イダキ販売開始とその訳。
インスタグラムでイダキの販売ページを公開してから一ヶ月が経ったので立ち上げに関する考えを書きたいと思う。
まず、僕の扱うイダキについて。
これらは、日本で友人から買い集めたものや、現地で直接ヨォロンゴの作り手から買った物をラインナップしています。
全て僕が実際に触れて入手した物のみ販売しています。楽器を選ぶ際にポイントとしているのは演奏のしやすさ。
複雑なリズムを刻む事が求められる現代の北東アーネムランド域のイダキの演奏において、ハンドリングのしやすさ、スムーズさに重きを置き、演奏に対応するか否かを基準に選んでいます。
販売を通して目指す事は、
北東アーネムランド域の伝統音楽の理解を活性化することです。
イダキの基礎的な奏法に関する知識や楽器そのものは、世界中で販売されているのに対して、北東アーネムランド地域の伝統音楽は外国人の僕らにとって、そのほとんどが未踏の域です。
ここ数年、個人でそれにアクセスしてきましたが、感じるのは自分の資金力の無さでした。アルバイトで貯めた資金での活動に限界を感じ、資金集めの為にイダキの販売に乗り出しました。
当たり前ですが、販売で上がった利益のすべてを現地渡航費に充てます。
現地から持ち帰った楽器を日本で購入してもらう事で得た資金で、繰り返し現地に向かい共有してもらった情報を日本でありのままに伝えます。
それを繰り返す事で微力ながらも現地の作家の制作活動に貢献し、日本国内のイダキの演奏法の理解が進む循環を作ります。
ここで言う理解を具体的に言えば、伝統音楽中の基礎的な部分。
イダキ奏者の役割、曲の構造、リズムパターン、グルーヴ組み立てや、進行の流れなど。
それを身体が理解する事で、外国人の僕らも現地的なイダキの演奏感覚を体感できると確信しています。
現地でヨォロンゴに混じって同じ感覚でイダキの演奏を楽しみたい。
国内でも現地のやり方そのままにイダキを楽しめる仲間を作りたい。
その為に僕に出来る事を少しづつ進めて行こうという事です。
今年は重たい腰を上げてレッスンの受付も準備していく予定です。
好きな事をビジネスで消耗したく無い気持ちと、毎年の渡航費を作らないといけないという狭間でずっと迷ってきました。
でもこの際、届くところに届けばいいと、資金集めと割り切って始める事にしました。
僕の活動や北東アーネムランドの伝統音楽に興味がある方はチェックして頂けると嬉しいです。
https://www.instagram.com/waaks_yidaki?igsh=OGQ5ZDc2ODk2ZA==