イダキ奏者の姿。

目標や役割を明確にするのって大事で、
向かう先決まればあとは進むだけです。


イダキ奏者の役割について。
伝統的な音楽の中ではイダキは伴奏楽器です。
ソングマンの叩く拍子木に合わせて、唄を支えます。

という事で僕の思う曲の伴奏するのに必要なスキルを3つ書きます。

⚪︎曲の構造を把握してること。
当たり前ですが、これを押さえない事にはいくら音質が良くても伴奏はできません。
構造が頭に入っていれば、その縛りの中で自由に演奏して構わないので、丸暗記する必要はないです。

⚪︎イントロ合わせ
僕が勝手にイントロ合わせと呼んでる前奏は、ヨォロンゴの演奏を聴いていると入りからメインのリズムに達するまでにやってるアレです。
イントロ合わせでソングマンの歌に合わせていく必要があります。基本的に即興でやります。

⚪︎エンディングの方法
唄の流れやダンサーの掛け声に反応して曲を終わりに導きます。イダキ奏者の演奏が先に終わりソングマンがアウトロを歌って曲を終わらせる場合もあります。これは曲を聴き込む事で予測できる様になってきます。


ルールの中で自由に演奏するのが許されている為、この3つを押さえていれば、ある程度対応できるようになります。


彼らは部族の受け継ぐストーリーを短い曲を紡いで1時間ほど断続的に唄い続けますが、その一曲は30秒から1分30秒程度の物がほとんどです。イダキ奏者はソングマンが歌い出してから前奏に入るので、実際の演奏時間はもっと短い。なのでイダキは1分程度続けて鳴らせれば十分な楽器と言えます。


現地のイダキ奏者の評価基準は
様々な曲を伴奏できる知識や、唄に寄り添う演奏力で判断してると感じます。
それに音楽センスや音質が良ければ尚良しって印象です。


派手な音や複雑なリズムでなくともしっかり唄に寄り添う事ができれば、イダキ奏者として十分なんだと思う。現地でヨォロンゴがイダキを演奏してるのを見るとイダキって本当に素朴な物なんやなって感じるんです。

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