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プラモデル製作記 エレール 1/72 バンパイア FB.5

エレールの「1/72 バンパイア FB.5」を作りました。型番は「№283」です。
いわゆる「エレールの黒箱」と呼ばれるもので、中古で入手したものです。

箱写真

「エレール(Heller)」とはフランスの模型メーカーで、英語的にはヘラーとなりそうですが、フランス語の発音上「エレール」と表記されます。
さすがフランスメーカーだけあって自国の航空機模型が多くラインナップされており、日本のメーカーがあまり製品化しないような航空機ばかり。
会社の変遷もあり、何度かパッケージが変更になっていますが、この「黒箱」は1970年代に航空機のラインナップが拡充された際のパッケージと思われます。

「バンパイア FB.5」は、イギリスの「デ・ハビランド」社が開発した戦闘機で、初期のターボジェットエンジンを搭載するジェット機です。
初飛行は第二次大戦中で、イギリスでは「ミーティア」に次ぐ2番目のジェット戦闘機でした。
実機は小型で低コストな機体ながら運動性もよく、多くの国へ輸出あるいはライセンス生産されています。
「FB.5」は戦闘爆撃機型として量産された型式で、搭載するエンジンの出力向上がなされています。
日本でも航空自衛隊のジェット機研究用としてサイドバイサイド式の座席を持つ練習機型「T.55」が1機のみ導入されており、浜松基地に隣接する「航空自衛隊浜松広報館 エアーパーク」にて日の丸をつけた機体を見学することができます。

製作したキットは、

  • イギリス空軍 112 Squadron 2nd TAF WA331

  • フランス空軍 EC 1/4 Lafayette VZ221 / 4-LF

の二つからデカールを選択可能になっています。
(「Lafayette」はEC 2/4ではないかと思いますが、とりあえず記載ママです)

キットをよく見ると「VAMPIRE MISTRAL」と書かれています。
「ミストラル」とはフランス国内でライセンス生産されたバンパイアに付けられた名称で、実質は同型機です。
エレールのキットに「ミストラル」もラインナップされており、デカール違いのキットとなっています。

バンパイアとミストラルの共通部品

説明書は簡単な1枚ペラの両面印刷で、色指定が4桁の番号で入っています。
これは現在は入手できない塗料なのですが、名前からもある程度類推可能ですし、ネットの海にはちゃんと色対応を調査したページなどもあり、苦労することもないかと思います。
フランス語も色の名前などの簡単なものなので、十分読めるかと。

説明書

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1
完成写真2

部品点数も少なく、組みあがるまでに時間はほとんどかかりませんでした。
おもりを入れる必要がありますが、コックピットと前脚の格納部で機首周りにあまり空間がないので注意です。
デカールも多少の黄ばみがありましたが、幸いにもそのまま使用可能。
おそらく一番時間を要したのは、垂直尾翼のトリコロールの塗り分けです。

完成写真3

できあがってみると非常に小さな飛行機で、それもそのはず、以前製作した「T-6 テキサン」とほぼ同じ長さでありながら、全幅も高さも一回り小さいサイズに収まっています。

箱と合わせて

なかなか日本では馴染みのない飛行機ですが、とても小ぶりで文字通り「手のひらサイズ」の、戦闘機らしからぬ可愛さも感じられるバンパイア。
機会があれば、みなさんもぜひ作ってみてはいかがでしょうか。

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