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プラモデル製作記 ハセガワ 1/72 グラマン X-29

ハセガワの「1/72 グラマン X-29」を作りました。型番は「00243」です。

今回のキットは、しっかりと新品キットを作ろうと思い、家電量販店を眺めていたら「そういえば作例はよく見るけど、ちゃんと作ったことはないな」と手に取ったものです。

箱写真

「X-29」は、アメリカのグラマンによって製造された「前進翼の実験機」です。
多くの飛行機は「後退翼の主翼と尾翼」を持ちますが、X-29では高機動性を求めて「前進翼+カナード翼」という組み合わせとなっているのが大きな特徴です。
その従来の飛行機らしからぬ翼形と、かつ戦闘機譲りのシャープな見た目から、漫画「エリア88」をはじめ多くの創作物へ影響を与え、「実験機」というロマンゆえに今でも人気の高い飛行機のひとつです。
(やはり「少数の実験機」「高機動性」とくると「優れた戦闘能力」を期待してしまうものですが、あくまで「実験機」で「戦闘機」ではないので実機に兵装搭載能力はありません。)

キットはというと、かなり昔に出たプラモデルとは思えないシャープさで、バリも少なく、バチピタとはいきませんがパーツの合いも悪くないです。
特に脚カバーの取り付け部分などは、前述の「エリア88」パッケージで売っていたことも過去にあるためでしょうか、かなり「初心者を意識」した設計になっているように思います。
成形色も白のため、塗装せずに組んでデカールを貼るだけでも形になりますし、これまで飛行機のプラモデルを組んだことがない方でも気軽に楽しめるのではないかと思います。
ただし、デカールは割と大判で機体の局面にフィットさせる必要があるため、水転写デカール初心者の方はそれなりに難しいかもしれません。
(デカールではなく塗装でも済ませられるよう、胴体横の「DARPA NASA USAF」の白文字デカールも付属しています)
力を入れてもよし、抜いてもよし、かなりの良キットと言えるのではないでしょうか。
ネットの海に作例を豊富に見ることができるのも納得です。

作業途中

デカールを貼る前の段階で、既に「カッコイイ」ですね。
ネット上では色々と「IF」の作例も多いですが、今回はあくまで「インスト通り」でいきます。
キットにはキャノピー横のピトー管と思しきパーツが付属していませんので、伸ばしランナーでそれっぽく作っておきました。
完成写真はこちら。背景は「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1
完成写真2
機首周り

さて、このキットには「パイロット」が付属しているのですが、よくある「ヘルメットをかぶった着座状態のパイロット」ではなく「素顔で手をあげて機体の紹介をしている」かのような自立状態のパイロットとなっています。
X-29のパイロットについて漁ってみると「NASAのロジャー・スミス氏」と「グラマンのチャック・セウェル氏」の可能性が浮上しますが、どちらも似たような髪型です。(天頂部が違うと言われそうですが)
服装の色指定が「インディーブルーの全体色」+「白ストライプと胸にワッペン」で、公式ページの作例を見ると「機体に乗り込む青い服装のパイロット」、キャノピーのデカールも「CHUCK SEWELL」と書かれているように、初飛行を行った「グラマンのチャック・セウェル氏」が当初のモデルでしょうか。
(公式作例の機体に乗り込むパイロットフィギュア、「パイロット・グランドクルーセット」の改造と思いますが、髪型へのこだわりを感じます…)
もっともハセガワから限定版として出ていた「NASA」デカール機体の説明書はキットそのままで服装の塗装指定のみサンディブラウン指定になっていますので、どのパイロットをモデルにするかも製作者の自由です。

「パイロット」とともに
箱と合わせて

現在も再販が繰り返されていて入手も容易、安価にX-29の独特なフォルムが組みあがる素晴らしいキットだと思います。

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