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プラモデル製作記 タミヤ 1/72 BAeホーク


はじめに

タミヤの「1/72 BAeホーク」を作りました。型番は「60723」です。
以前の「F/A-18 ホーネット」と同じく、中身はイタリアの「イタレリ」による製品で、現在では入手が難しくなっています。
現在(2024年6月)「1/72 ホーク」を作ろうとすると、本家イタレリのラインナップからも外れているため、新品入手はエアフィックスくらいのもので、タミヤもイタレリも、更には過去に出ていたフジミも中古を探すしかなさそうです。
といっても中古品は「探せば出てくる」くらいの入手難度で、気になるのはデカールの劣化とお値段くらいのものでしょうか。
(名称が「ホーク」だけのため、探そうとするとP-40「ウォーホーク」やUH-60「ブラックホーク」にA-4「スカイホーク」と別の飛行機がたくさん引っかかってしまう、というのはあります。)

箱写真

「BAe ホーク」について

「BAe ホーク」はイギリスの航空機メーカー「ブリティッシュ・エアロスペース(BAe)」により製造されているジェット練習機で、前身の「ホーカー・シドレー」により開発された飛行機です。
日本でこそ知名度は低いですが、他国では同じくフランスのダッソー社とドイツのドルニエ社が開発した練習機「アルファジェット」と競い合い、初飛行から50年近く経った現在でも様々な国で運用されているベストセラー機です。
イギリスではアクロバットチーム「レッドアローズ」の機体としても運用され、日本において「ブルーインパルス」としても使用される「T-4」練習機のような機体と言えば分かりやすいかと思いますが、T-4と異なる点として

  • 単発エンジンによるひと回り小さな機体

  • ガンポッドや爆弾、自衛用AAMを搭載した軽攻撃機としても使用可能

  • 様々な国に輸出され、サブタイプも多い

  • グラスコックピット化された改良型が現在も生産されている

  • 戦闘攻撃機としての発展型も存在

等が挙げられるかと思います。

キットについて

前述したようにタミヤがイタレリと提携していた時代のキットで、パッケージの「スイス空軍仕様」の機体が練習機ならではの鮮やかさも相まってとても印象的です。
ちなみにこの塗装は「スイス限定」ではなく、ホークの本家であるイギリス空軍の練習機の塗装のひとつで、実際に本家のホークT.1でも使用されています。
ただしイタレリ由来の塗装指定等は割と「適当」なところはあり、後述しますが、実機の塗装と異なる点がありました。
吊るし物には「主翼下に増槽orサイドワインダー」「センターにガンポッド」が付属し、選択するタイプに応じて取り付ける指示があります。
バリエーションは3種類で、

  • ホーク T.1A イギリス空軍 第234飛行隊

  • ホーク Mk.66 スイス空軍

  • ホーク Mk.51 フィンランド空軍

から選択可能です。

完成写真と改造点

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1

今回はパッケージ写真の「スイス空軍仕様」としました。
…が、塗装を終えて間違いに気付きました。機体の「紅白のツートンカラー」の境界がインストではインテーク形状に沿った曲線になっていますが、実機ではほぼ直線で構成されています。
さすがにある程度終わった後だったので、そのまま進めることにしました。

完成写真2

スイスでのジェット練習課程はターボプロップ機の「ピラタス PC-21」で代替されることとなり、保有していた「Mk.66」は大半がフィンランド空軍に売却されました。現在でも元スイス空軍塗装で運用されているようです。
私がスイスへ訪問した時には既にホーク退役後だったため、残念ながらこの塗装の実機を見たことがありません。

完成写真3

スイスで運用されていた「Mk.66」は20機で、最初の1機のみがBAe製造、残りはスイス国内のエメンにて組み立てられたそうです。
キットの「U-1251」はその「最初の1機」で、現在はデューベンドルフの空軍博物館に展示されています。
(私が過去に訪れた時とは展示も刷新されているようで、ぜひまた行ってみたいところです。)

下から

吊るし物はインスト通りにすると「主翼下は何もない」状態になるのですが、実機の写真を漁ってみると「Armasuisse (連邦防衛調達局)」がテストをしていたそうなので、サイドワインダーを取り付けることにしました。
ただしキット付属は「AIM-9L」か「AIM-9M」と見られるため、スイスでも運用されている「AIM-9P」にしておきました。たぶん色はこんな感じかと思うのですが…

箱と合わせて

今回は「BAe ホーク」のスイス仕様となる「Mk.66」を製作しました。
塗装ミスもあり、またこれ以外にも様々なサブタイプ・運用国がある機体のため、ぜひまたチャレンジしたいところです。


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