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とくに思い入れのあるお話

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僕が研究者になろうと思ったのは。

『いま博士課程進学率が下がっているのは、博士課程についてネガティブな投稿がSNS上に溢れているのが原因だ!』 そんなお話を最近見かけました。 この原因が本当の話なのかは置いといて、そもそも僕はなんで研究者になろうと思ったんだろう?そう考えると、未来の誰かのために、僕が研究者になろうと思った経緯を記すのも大切な仕事なのかな。そう思い、このお話を書くに至りました。 1000文字程度の短いお話なので、読んでいただけると嬉しいです。 簡単な自己紹介として、僕は普段、宇宙(超新星

旅の出会いは小説よりも奇なり。

僕は昔から、漠然と宇宙に興味と知的好奇心をもっていました。 ただ、自分の目で宇宙を見るほどの度胸も才覚もなかったので、宇宙飛行士にはなりませんでした。その代わり、ではないですが、いまでは物理を通して宇宙を眺める天文学者になりました。 突然ですが先日、研究会に参加するため、ロシアへ行った時の話です。 その夜、滞在中のホテルのレストランにて、数人でビールを飲んでいました。すると隣の席のロシア人2人組に、英語で「お前ら天文学者なんだろう?」と話しかけられました。日本人がもの珍し