見出し画像

【播磨町】地域組織と所属意識の関係

こんにちは、兵庫県で一番小さなまちのまちづくりアドバイザー佐伯亮太です。今回は、播磨町の地域の【エリア分け】について書いてみます。


地域づくりのエリア性

地縁型の地域づくりにおいて、「どの区域で活動するか(まとまるか)」は基盤整備として非常に重要なことだと思っています。これは基本的に行政でやるしかないでしょう。例えば、小学校区のまちづくりや、旧町を単位としたまちづくりなど、自治体によってある一定のルールで単位を定めています。もちろんその単位は様々です。「〇〇地区のみなさん」や「〇〇校区のみなさん」と言われたときに、「それ私のことだ」と思えることが大切だと思っています。つまり、「自分がその地域の一員だと思えること」が地域づくりの根底で大切だということです。

校区?コミセン区?自治会?

 では、播磨町はどうでしょうか。例えば、私の住む地区?エリア?は【蓮池小学校区】ですが、コミセン単位では【野添コミセン区】です。確か「野添」は旧村(野添村)の名称です。なので、野添コミセン区といわれても、ほとんどの人が意識に無く、「野添地区のみなさん」と言われても多くの人が自分のこととは認識できません。では、「蓮池小学校区のみなさん」と言われるとどうでしょうか。小学生以上の子どもを持つ親なら、私のことだと思うかもしれませんが、多くの人が学校は関係なと思っていそうな気もします。このコミセン区と小学校区の関係を地図にまとめるとこうなっています。

播磨町の小学校区とコミセン区(播磨町ホームページに公開されている情報から作成)

 青い線が小学校区、赤い線がコミセン区を指します。例えば、野添中部自治会は小学校区は播磨小学校と蓮池小学校に分かれ、コミセンは野添コミセン区となっています。つまり、自治会内で2つの小学校に分かれており、でもコミセンは1つです。他にも、川端自治会は野添コミセン区ですが、小学校は播磨小学校です。つまり川端自治会でこども会に入ると、蓮池校区にある野添コミセン区で集まることになり、普段会う播磨小学校の友達とは違う蓮池小学校のこどもたちと活動することになります。そんなことも影響してか、こども会の継続が難しくなりつつあります。
 地域づくりにおてい、子育て世代が楽しく参加できているかどうかは地域を見るときの一つの指標だと思っています。例えば、小学校区を単位にした地域づくりの場合、PTA活動の中で地域団体(例えばまちづくり協議会など)と連携することが当たり前のようにできます。しかし、コミセン区、小学校区がバラバラだと、お互いにどことどう連携して良いかわからず、個人的にはつながっているけど、組織での連携がない状態となります。結果、そもそも別の活動だという認識になり、せっかく同じ地域で活動しているのに活動がつながっていないという状況を引き起こします。そして何より、自分たちの地域のことをなんと呼ぶかが同じ地域内で異なっており、それがそれが理由で所属意識が定まっていないと思っています。

所属しているから関わろうと思える

複数の自治会が連携して開催するクリーンキャンペーン

 先日、近くのため池の清掃がありました。これは複数の自治会が合同で開催しているものです。受付には、自治会ごとの名簿が用意され、自分の自治会の名簿に名前を書くように声掛けがありました。ある高齢男性から、「わしの自治会の名前ってなんや?」とこっそり聞かれました。「自治会には入っているけど、自治会の名前がわからない」といった方がいらっしゃるのに驚きましたが、それほどどこに所属しているかがわからくなっているのかなとも思いました。生活に一番近いところにある組織ですらその状態であれば、コミセン区というのは非常に遠い存在でしょうし、認識されるのも難しいのではと思いました。

「私は〇〇地区です」と言えることが自分の地域を知ることにもつながるでしょうし、興味をもつきっかけでもあると思います。何より、自分が所属していない地区やエリアの活動に参加するのはなかなか難しいと思います。まずは、ある一定の区域でどこに所属しているかがわかりやすくなることが、活動できる人を増やす一歩なのではないかなと思っっています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?