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我が子を素敵な大人に育てる方法_section3(全17)16〜17

こんにちは。

幼稚園の頃の夢が「神様になる」だった、トッププロ家庭教師の酒匂です。
※なれませんでした。

「我が子を素敵な大人に育てる方法」を紹介します。
※「子育てベスト100」をもとに書いています

今回はsection3 その16〜17です。
※過去記事一覧はこちら

【section3】自己肯定感をつけるには?
〜変化に強い「折れない心」をつくる〜

section3 その16 「強み」に注目する
〜注目すれば伸びていく〜

「幸福」の研究で有名なペンシルベニア大学のマーティン・セリグマン教授は、「幸福な人生を送る人は自分の強みを知っていて、それを使っている」といいます。ポジティブ心理学者のリー・ウォーターズ教授の調査では、「強みに注目するタイプの親」をもつ10代の子どもには、次のような心理的な特徴が見られました(『ストレングス ・スイッチ』光文社)。
・人生に対する満足度が高い
・喜びや希望といった、ポジティブな感情が大きい
・自分の強みをよく理解している
・強みを生かして、宿題を締め切りに間に合わせる
・強みを生かして、友だちとの問題を解決する
・積極的な方法でストレスを解消する
・日常的なストレスをあまり感じない


親が子どもの強みに注目すると、子どもの自己肯定感が高まることがわかります。

「強み」に注目するにはどうすればいいのか?

■ネガティブな思考に気づく
 私たちには、自分の弱点に関して、うまく見過ごすという無意識の心理メカニズムが働いています。また厄介なのは、受け入れたくない自分の弱点を、無意識のうちに相手に押しつけてしまうことです。
 これは心理学では「投影」と呼ばれるもので 、わが子のためと言いながら、じつは自分の願望を子どもに託してしまうのです。
 さらに、脳は本来、正しいものよりも間違ったものにすばやく、頻繁に気づくように設計されています。親は無意識に、子どもの強みより弱みや欠点に目が向いてしまいがちであることを自覚しておきます。

■を強みモード」に切り替える
 ネガティブ思考から抜け出せず、子どもの弱みや欠点しか目に入らないときには、「脳内を意識的に『強みモ ード』に切り替える必要がある」とウォーターズ教授はいいます。
「強みモード」に切り替えるためには、①数回、深呼吸し、②「強みはあるが、ただ隠れているだけ、強みを見つけるスイッチを入れよう」と自分に言い聞かせます。
 脳は意識を向けるところにエネルギーが流れるためら意識的に強みに目を向けるようにしていれば、自然と子どもの強みに関心が向くようになります。

■観察する
ウォーターズ教授によるとら強みには次の3つの要素があります。
・得意:同じ年齢の子どもより、うまくできるか。すぐに上達したか。
・熱意:イキイキとして熱中しているか。
・頻度:空いた時間に何をしていることが多いか。


上手にこなせると子どもはうれしくなり、ますます熱中してもっと積極的にやろうとします。こうして強みの3要素は好循環を生み、強みをさらに伸ばしていきます。
 3つを満たさず、たとえば「得意」というだけで子どもにその活動を押しつけても「それは強みに見えるだけで、本当の強みではない」とウォ ーターズ教授は指摘します。

画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著

■見方を変える
 弱みや欠点に見えることも、とらえ方を変えれば自分の強みだと思えるようになります。コップに水が半分入っているのを「半分しか入っていない」と見るか、「半分も入っている」と見るか。「ものは言いよう」なのです。これを心理学では「リフレーミング」と呼び、実際に心理療法で使われています。

リフレーミングの例
・あきっぽい→環境にすぐなじめる/好奇心旺盛
・いいかげん/のんびり→おおらか
・落ち着きがない→子どもらしい/元気
・臆病/優柔不断→慎重/用心深い
・反抗的→自立心がある/自分の意見がある
・勉強嫌い→勉強以外に好きなことがある
・忘れっぽい→こだわらない/新しいことにチャレンジする

■強みをピックアップして伝える
 子どもの強みをひとつ選んで、その強みを1週間見守り、気づいたことを子どもに伝えます。
「がんばって宿題をしていたね。粘り強くてまじめなところに感心したよ」「妹の着替えを手伝ってくれてうれしかったわ。思いやりがあるのね」といった言葉をかけます。
 あるいは子ども自身に自分の強みをひとつ選ばせ、その強みがとてもよく表れていると思う体験談を教えてもらうのも、子どもが自分の強みを自覚するきっかけになります。

section3 その17 「生き物」を飼う
〜「お世話」でやさしい心を養う〜

 人や動物、植物に対して、自分より弱いものを慈しみ、育て、世話をしたいと思う気持ちを「養護性」といいます。これは大人だけでなくら子どもにも備わっています。
 養護性を感じ、世話をすることは、生きる活力の源になります。とくに生き物を飼うと、エサを求められたり、なでると喜んだりされるので、世話が報われることをダイレクトに感じられます。
 生き物の世話をすることで、思いやりや愛情が芽生え、子どもの心も成長していくのです。

賢く「生き物」を飼うにはどうすればいい?

■飼いやすいのは魚と昆虫
 経済的な負担が軽く、鳴き声やにおいのトラブルもほとんどなく、手間がかからないのは魚と虫です。
 飼いやすいのは魚ならメダカ、グッピー、金魚、虫ならダンゴムシ、カタツムリ、カブトムシ、バッタなどです。

■しつけをする
 犬や猫を飼う場合には、言うことを聞かなかったり、飼い主を噛んだりすることがないよう、しつけをすることが欠かせません。
 大手前大学現代社会学部の心理学者、中島由佳准教授は、ペットへの「猫かわいがり」は問題行動を起こす可能性を高めると忠告しています(『ひとと動物の絆の心理学』ナカニシヤ出版)。
 動物は「つねに自分の要求が通る」と学習すると、自分は家族の中でトップだと思い込み、自分の地位を脅かすような家族の振る舞いをストレスに感じるようになります。
 とくに生後3か月を過ぎてからは、新しい刺激に対して好奇心より恐怖心を感じるようになり、不安から攻撃につながることがあります。「三つ子の魂百まで、ということわざは、動物にも当てはまるようだ」と中島准教授はいっています。

■家で飼えない場合は学校で
 中島准教授らの研究によると、家で動物を飼ったことがなくても、学校できちんと飼育することを学べば、子どもの心に動物を大切に思う心が育ち、人への思いやりにもつながることがわかっています。
 学校では、子どもたちが世話をした後、抱いたりなでたりする「ふれあい」の時間をもつことが重要だと中島准教授はいいます。
「ふれあいの体験を通じて、動物が喜ぶことや嫌がることを学びながら、愛着を育んでいくのです」。

■犬に読み聞かせをする
 アメリカでは、子どもが犬に読み聞かせをするプログラムがあります(読書介助犬プログラム)。
 このプログラムでは、読むのが苦手な子や、友だちとうまくコミュニケーションを取れない子が、犬という忠実な聞き手を相手に、1対1で約15分間の読み聞かせをします。
 子どもは他の子の目を気にしなくてもよいので、間違えてからかわれるというプレッシャーがなく、リラックスして読むことに集中できます。
 子どもが言葉の意味を理解していないと思われるときには、「○○(犬の名前)はその言葉を初めて聞くと思うよ。どんな意味か教えてあげて」と言って、一緒に辞書を引いて調べます。犬を介在させることで、子どもは自分が知らなくても引け目を感じず、自分のペ ースで学習を進めることができます。

画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著

今回はここまでです

今回でsection3が終わりました。
自己肯定感を高めると「変化に折れない強い心」ができます。大人の皆さんは肌で感じていると思いますが、人間は「変化」に弱いのです。本能的に、楽な方を選んだ方が生きやすいと判断しているからです。
しかし変化に弱いとストレスを感じやすく、うまくいくこともうまくいきません。
是非みなさんの日常の心掛けで、お子さんの自己肯定感を高めてあげてください。

それでは素敵な一日をお過ごし下さい。
トッププロ家庭教師の酒匂でした。


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