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我が子を素敵な大人に育てる方法_section3(全17)7〜9

こんにちは。
文明の利器により、数多くの道具や機械が発達・進化しているのに、傘だけは進化していないことに納得できない、トッププロ家庭教師の酒匂です。
※誰かすごい傘開発してください

「我が子を素敵な大人に育てる方法」を紹介します。
※「子育てベスト100」をもとに書いています
今回はsection3 その7〜9です。データの紹介もあるため少し長めになります。ご注意ください。
※過去記事一覧はこちら

【section3】自己肯定感をつけるには?
〜変化に強い「折れない心」をつくる〜

section3 その7 家族の「一戦力」にする
〜まかせて、感謝する〜

 内閣府は令和元年版『子供・若者白書』の中で、「日本の若者の自己肯定感の低さには、自分が役に立たないと感じる自己有用感の低さが関わっている」と分析しています。
 かつての日本では、子どもも家族の重要な一戦力でした。祖父母や親を助けるために弟や妹の面倒を見たり、子どもたちが家事労働を積極的に引き受けないと手が足りないほどでした。
 しかし、いまの子どもたちには、「誰かの役に立つ」機会が減っています
 両親ともに働く家庭が増えて 、親は仕事と家庭の両立に多忙を極め 、子どもたちもまた 、習い事などでスケジュ ールが埋まった忙しい生活を送っています 。
 子どもの社会参画を支援するNPO法人コヂカラ・ニッポンの林田香織理事は、「親に余裕がなくなっている現代の日本では、子どもの出番は意識しないとつくることができない」といっています。
 忙しい親にとっては、子どもに手伝わせるより自分でやったほうが早いことも多いものです。
 ですが、子どもにとってお手伝いは「誰かの役に立つ」ことのできる貴重な機会です。お手伝いは、子どもの自己肯定感を育める大切な体験なのです。

どうやって家族の「一戦力」にする?

■子どもに頼れる家事はたくさんある
 掃除・洗濯・料理のほかにも、家事はたくさんあります。むしろ家事の約8割は「名もなき家事」と呼ばれているものです。
 大和ハウス工業がまとめた「名もなき家事」トップ10には、「玄関で脱ぎっぱなしの靴を揃える」「トイレットペ ーパ ーの補充・交換」「脱いだ服を洗濯カゴに入れる」「オモチャの片づけ」など、子どもでも十分に力を発揮できる仕事がたくさん並んでいます
 こうしたこまごまとした家事は、すべて親が抱えこむのではなく、子どもにも分担させます。

画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著

■子どもにまかせる
 子どもにお手伝いをさせたときに、親が手や口を出したり、誘導したりしてしまうと、子どもが達成感を味わえなくなります
 失敗したり、途中でくじけたりするのも成長のための経験です。つい口出ししたくなる気持ちを抑え、思いきってすべてをまかせて子どもなりに試行錯誤する様子を見守ります
 子どもは自分で対処できると、自分の能力に不安がなくなり、自信をもてるようになります。

■社会のルールや危険なことを教える
 ゴミの分別・仕分けといった社会のル ールや 、刃物、火の扱いなどはきちんと教えておきます。
 とくに、子どもの安全に関わることは、間違った道具の使い方をしていないか、燃えそうなものが近くにないかなど、目を離さないように注意して見守ります

■感謝を伝える
「よくできたね」とほめるのではなく、「ありがとう」「助かった!」と言うと、自分は人の役に立っているんだという自己有用感が高まります。自己有用感とは自分が有用だと思える感情です。自分の存在が周りの人に役立っている、貢献していると認識できているときに、この感覚を覚えます。
「自己有用感」が高ければ、周囲への貢献意欲も高まります。感謝の気持ちも芽生えます。
 また、子どもの手伝う様子をよく観察して、「〇〇が好きなんだね」「××が得意だね」などと声をかけてあげます。こうして親が認めてくれることでも、子どもの自己肯定感は高まります。
 こうして親が認めてくれることでも、子どもの自己肯定感は高まります。

section3 その8 「習い事」をする①
〜習い事を選ぶ〜

 習い事は、子どもが好きなことを見つけ 、自信をつけるきっかけになります。ところで 、いまの小学生はいったいどんな習い事をしているのでしょう。習い事を選ぶ参考に、まずはデータをご覧いただきましょう。
 2019年8月に学研教育総合研究所が小学1〜6年生の親子1200組を対象に行なった調査によると、いま小学生がしている習い事は1位が「水泳」、2位が「受験のための塾・学校の補習のための塾」でした。
 3位は「通信教育」、4位「音楽教室」、5位「英語塾(読み書き中心)・英会話教室」と続いています。
 同研究所が2018年9月に調査した、保護者が子どもに習わせたい習い事は、1位「英語塾・英会話教室」、2位「水泳」、3位「そろばん」で、小学1年生の保護者では男女ともに「そろばん」が1位と人気です。
 2017年の調査では8位だった「プログラミング」は6位に上昇しており、2020年度からのプログラミングの必修化で注目が集まっているようです。
 ベネッセ教育総合研究所の「学校外教育活動に関する調査2017」でも、「運動やスポーツをするよりももっと勉強をしてほしい」かを問う質問に対して、4割に近い保護者が「とてもそう思う」「まあそう思う」と答えており、2009年の調査に比べて13%も増加しています。
 その傾向はとくに低年齢で顕著で、未就学児の保護者では14.4%から27.4%と、2倍近くになっています。

画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著

 こうした調査結果からは、保護者の「勉強重視」の傾向が強まっていることがわかります。
 2020年度以降、大学入試はこれまでのような学力試験いっぺんとうではなく、思考力・判断力・表現力や主体性といった多面的な評価への変革を掲げていますが、変革の中身がいまだ見えにくく、不安に思う保護者が増えているのかもしれません。

習い事を「賢く選ぶ」にはどうすればいい?

■子どもの「やりたい!」を最優先に
 教育学者の白梅学園大学・汐見稔幸名誉学長は、子どもの習い事で親子の意見が衝突したときには、必ず子どもの「好き」を優先してあげてほしいといいます。「これが好き」「上手になりたい」という強い意志が大切で、とくに小さい子は、やっていて「面白い」と思えることがないと続きません

■子どもにぴったりの指導者 ・指導法を探す
 汐見学長は「親の目から見て『子どもをやる気にさせるのが上手』『自分が子どもだったら教えてもらいたい』と思える先生がいたら、そこに入れてみること」を勧めています。習い事の種類で決めるよりも、「この指導者やこの教え方なら、子どもが好きになりそう」という視点で選ぶほうがいいといいます。

画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著

■最初に「目標」を決める
 教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、習い事を始める際は、最初に目標を決めておくことを勧めています。たとえば水泳なら、「25メートル、クロールで泳ぎ切れるようになること」など“級”が付く習い事ならどの級までがんばるか、目標を立てます。
 あるいはら「途中でしんどくなっても半年間は続ける」「〇年生の発表会までがんばる 」などと、期間を目標にすることもできます。
 目標を達成できたら、さらに続けるかやめるかを、改めて子ども自身に決めさせます
 受験と重なるなど、一時的に続けるのが難しくなる時期もありますが、子どもがやめたいと言わないかぎりは、細く長くでも続けたほうがいいと汐見学長はいいます。人生100年の時代には、その習い事が長い人生を豊かにする生涯の趣味になるかもしれません

■最後は「ポジティブ」に終える
 もし、子どもが自分からやめたいと言ってきたなら、そのときも最初に決めた目標がきりのよい「やめどき」になります。
 おおた氏は、「習い事はやめどきが肝心」だとし、「区切りまで到達してやめると『よくここまでがんばったね』『よく目標を達成したね』と、ポジティブなかたちで幕を閉じることができる」といっています。

section3 その9 「習い事」をする②
〜スケジュールをゆったり組む〜

 最近では共働き世帯が増え、放課後の居場所代わりに習い事や塾に通わせるケースも見られます。親にとっては安心できる預け先が確保できるうえに、子どもの能力も伸ばしてもらえて「一石二鳥」の気分ですが、子どもにとってはぼーっとしたり、自由気ままに遊べる時間が減るので、心身ともにそれなりの負担がかかってしまうことになります。
 遊びの研究の第一人者である精神科医らスチュアート・ブラウン博士は、大人が用意した習い事ではなく、子どもが「ただ遊ぶ」ことの重要性を指摘しています。自由な遊びは、感情を整え、思い通りに行かないときにも苛立ったりせず、まわりの人の話に耳を傾け、前向きな気持ちになれるといったスキルを身につけられ、自己肯定感の土台になります。
 子どもが習い事をする際には、自由に遊べる時間を確保し、適正なスケジュールを考えることが必要です。

習い事の「スケジュール」、どう組めばいい?

■過密スケジュールを防ぐ
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校の精神科医、ダニエル・J・シーゲル教授らは、子どもが習い事による過密スケジュールに陥るのを防ぐため、次のようなポイントを意識することを提唱しています(『自己肯定感を高める子育て』)。

・子どもが自由に使える時間がある
 子どもが、きょうだいや友だちと気ままに楽しく過ごせる時間、ぼーっとしたり何かに没頭できる時間が十分にあるかどうかを意識します。

・十分な睡眠がとれている
 習い事が多過ぎて睡眠時間が削られていないか注意します。

・子どもにストレスがたまっていない
 子どもが疲れやすかったり、不機嫌だったりしていないか、不安や緊張などを感じているそぶりを見せていないか、注意深く見るようにします。

・家族で夕食を食べられる
 毎日は難しいかもしれませんが、家族が一緒に食卓を囲む時間がまったくないほど忙しいのは心が落ち着きません。

・スケジュールに親がイライラしない
 子どもの過密スケジュールで親自身も忙しくなってしまい、ストレスがたまってくると、子どもとの対話でもイライラしやすくなります。親子で過密スケジュールにふりまわされて体が疲れていないか、精神的にもつらくなっていないか意識するようにします。

・頻繁に急かさない
「早く」「急いで」という言葉を頻繁に口にしていないか
、改めてふりかえってみます。そうした言葉が出るのは、スケジュールが過密なせいだけでなく、子どもの体が疲れてしまっていて、動きが鈍くなっている可能性もあります。

画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著

■早くから始めなくてもいい
 以上に加えて、スケジュールを考えるうえで知っておきたいのはら習い事は必ずしも早く始める必要はないということです。
 山梨大学大学院の教育学者、中村和彦教授がオリンピックのさまざまな競技のメダリスト40人を調査した結果、そのスポーツしか体験したことがないという人は2人しかいなかったといい、その9割は、小学校時代1日2時間以上遊んでいました
 音楽や英語についても、日常的に親が楽しんで聴いたり学んだりしている環境があれば、子どもには良質な音が自然と耳に入りらセンスが身につくことにつながるようです。

今回はここまでです

いかかでしたか?
習い事でお悩みの方たちには参考になったかなと思います。ちなみに、僕がやっていた習い事は、空手、剣道、習字、そろばん、水泳です。全て1人で完結する物で、今の僕の弱点「チームプレーが苦手」の理由も納得できます(笑)そう考えるとやっぱり習い事って何をされるかが大切だなぁと痛感しました!
また「子どもにいろいろ任せてみる」も参考になったのではないでしょうか。任せることに不安を感じる人も少なくないと思いますので、まずは「子どもに任せられることを見つける」ことから始めてみてはどうでしょうか。僕の生徒の親御さんで「この方は子育てが上手だなぁ」と思うポイントの1つが、この「子どもに任せる」です。
子どもでもできそうなことを任せてみて、できたら思いっきり褒めているところを何度も見ています。その親子は関係性がとても素敵で、お互いがお互いを信頼しているような雰囲気がありました。
参考になれば幸いです。

それでは素敵な一日をお過ごしください。
トッププロ家庭教師の酒匂でした。


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