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鎖骨骨折について
2022年にブロンズ、2023年にシルバー獲得と順調にステップアップしていきましたが、流石に次の年(2024年)にゴールドリングを獲るのは無理だよな、と思いつつ、トレーニングは継続していました。そんな日々を過ごすなかで、鎖骨を骨折してしまいました。今回はその話をまとめました。
車との接触を回避して転倒
鎖骨骨折の事故は2023年9月12日に起きました。場所は栃木県と茨城県の県境に位置する鷲子山上神社付近の山道です。栃木県側から神社まで登り、茨城県側に下っている時に落車してしまいました。落車の原因は対向車との接触事故を回避したことによるものです。
一部道路が狭くなっている部分があり、私の方が先に侵入したのですが、恐らく車は私の事を認識していなかったのか、結構なスピードで入り込んできました。「危ない!」と思いブレーキをかけましたが、下りで路面が濡れている状況だったため、止まることはできません。サイドミラーがハンドルに当たる勢いで迫ってきたので、それを避けたら路肩を走る羽目になりました。路肩は落ち葉や木の枝で埋め尽くされており、左側には石の壁があってハンドルとの距離は1センチもないように感じました。壁にハンドルがぶつかれば間違いなく吹き飛ぶと感じ、必死にバイクをコントロールしましたが、最後はバランスを崩し、右側に倒れてしまいました。
ハンドルから手は離さずに右肩後ろから地面にぶつかりました。直ぐに起き上がり、バイクを端に寄せてバイクチェック。自分の体よりも先にバイクに損傷がないかを確認してしまうあたりが悲しいですよね。フレームは奇跡的に無傷で、サドルが曲がってしまったのと、後輪のスキュワーに少し傷がついたくらいでした。「ああ、良かった」と思い次は自分の体をチェック。右腕を回そうとすると、鎖骨あたりからゴリゴリと異音が…。左手で右鎖骨を触ってみると段差が確認できる。これは確実に骨折している、と分かりました。とりあえずライドはほぼ終盤で駐車場まで5キロの降り基調という道のり。救急車を呼ぶほどでもないと判断し、自走で車まで戻り、直ぐ近くの病院を受診しました。
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手術からトレーニング再開まで
ラグビーでも一度鎖骨を折っているので、「整復してバンドを着けての生活か…」なんて考えながら診察を待っていました。いざ呼ばれて診察室に入ると医師から開口一番「小島さん、ダメだよこれ。手術だね」と。
ラグビーの時は鎖骨中央部をぶつけて綺麗に折れたので整復で安静という治療方法でしたが、今回は鎖骨の肩側の部分、遠位端が二つに折れているので、プレートで固定するのが一番確実な治療法との事でした。正直なところ、プレートで固定した方が保存療法よりも治りも速く、気を使わないで済むと思ったので、手術を受ける事にしました。
手術では骨折箇所があまりにも端だったため、強固な固定が難しく、骨片が上方に転位することを防ぐという理由からフックプレートで固定されまし
た。
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フックプレートのデメリットは2つあり、1つはフック部分が肩峰を削ってしまう可能性があるため、術後3~4ヶ月以降に抜釘手術をしなければなりません。もう1つはフック部分が邪魔になって肩関節の可動域に制限が出てしまう事です。ちなみに術後から1週間が経過した診察でシャワーの許可が下りたので、「汗を流すことができる」→「汗をかくことができる」→「ZWIFTをやっても良い」という解釈でトレーニングを再開しました。ただ、このフックプレートが引っかかるような感覚があり、ハンドルを握るのがつらかったので、翌年1月の抜釘手術まではほぼハンドルを握らずに上半身を立たせた状態でローラーを回していました。
トレーニング内容
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20日からZWIFTに復帰
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術後の15日からウエイトトレーニングを行っていますが、これはスクワットやカーフレイズといった内容です。ZWIFTのワークアウトは20日から開始し、当初は軽めのメニューを中心に行っていますが、25日にはCarsonをやれるまでになりました。やはりプレートで固定しているからこそ安心してペダルを回すことが出来たと感じています。保存療法ではこうはいかなかったと思います。
治療について
9月12日受傷、受診
9月13~15日まで入院、手術は14日午前
抜釘手術
1月14~16日まで入院、手術は15日午前
リハビリ通院:21回
外来診察:9回
フックプレートで可動域制限がかかっていたため、抜釘後もリハビリ通院がありました。自宅でもリハビリに取り組み、今も自主的に行っていますが、肩の動きは鈍いです。また、後遺症として創部付近に痺れや電気が走るような感覚、違和感が残っており、骨折は治りましたが、全体的に見て完治とはいえない状態です。ちなみに術後の創部周囲にしびれが残るのは、手術の際にアプローチの関係で鎖骨上神経という皮神経を必ず損傷するからだそうです。
ラグビーでも足首や膝の靭帯、鼻骨骨折など多くの怪我を経験してきましたが、やはりある程度の怪我になると100%元に戻ることはないですね。
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過去に受けた肩関節の手術痕も目立つ
まとめ
今回の件で思ったのは、入院や通院は大きな負担となり、家族にも迷惑をかけてしまうので、やはり怪我をしないような安全運転を常日頃心掛けるという事。そしていくら自分が安全運転を心掛けていても、ロードバイクの場合は道路を走るので、常に相手が存在する事を忘れてはいけないという事です。一般的にロードバイクを知らない人はそのスピードを分かっていないので、側道から「え?このタイミングで出てくる?」という経験をしたローディーも多いと思います。自分の運転だけでなく、相手の動きを「まさか」というところまで予測していつでも対応できるようにしておきましょう。