濁り水で気付かなかったけど、もう膝下ほどの浅瀬に流されていたので、沈没は怖くない。

ぴょんと下りてじゃぶじゃぶと少し歩けば、忘れていた陸地だ。

新しい港が見える。知恵を出し合って、不格好でも嵐に耐える船を出せば、潮風が心地良い。

腰まで泥水に浸かって宴会中の老人を横目に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?