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ブラウザの現在と過去と未来

現在のブラウザのシェア率

皆さんは普段どのブラウザを利用していますか?

・InternetExproler
・GoogleChrome
・Safari
・FireFox
・Opera
・Sleipnir
・Microsoft Edge
・Brave
・Vivaldi
・Netscape
・Mosaic

さすがにNetscapeやMosaicを利用しているユーザは現在にはいらっしゃらないでしょうが、W3Schoolsの統計によると世界のブラウザのシェア率は以下のようになっています。

・GoogleChrome:81.9%
・FireFox:9.1%
・Safari:3.3%
・InternetExproler/Edge:3.0%
・Opera:1.3%
※ 2020/01時点

GoogleChromeの圧倒的勝利

一昔前まではブラウザと言えばInternetExprolerでしたがブラウザ戦争に敗れ、滅多に利用する機会が減りました…
Web製作者にとっては今や邪魔者扱いされています。

ブラウザ戦争とは

ブラウザ戦争とはブラウザのシェア率争奪戦のこと。
過去に第一次、第二次と勃発しており現在は第三次の真っ只中となっています。

第一次ブラウザ戦争

最初に戦争が起きたのは1995年頃。

当時、Netscapeはシェアウェアとして提供されており、HTTP cookieの導入やLiveScript(のちのJavaScript)による拡張機能などが受け入れられ非常に人気を博していた。
また、コードネームがMozillaであったことからNetscapeのことをMozillaと呼ぶ人もいた。

何にせよNetscapeはブラウザ界の頂点に君臨していた。

ところが、MicroSoftがInternetExplorerをリリースしたことで第一次ブラウザ戦争が勃発。

Windowsの爆発的な普及とInternetExplorerがWindows95に標準でインストールされたことから急速なシェア率の広がりを見せる。

一方でNetscapeも負けじとバージョンアップを行い、ブラウザとしての機能拡張を図ったが同時に重大なバグも埋め込んでしまう。
CSSの解釈・処理にミスがあったことで、ページ制作者の意図した通りに表示できないWebサイトが増えてしまい逆にシェア率を下げる羽目となった。

結果、InternetExplorerがブラウザ戦争に勝利し、Netscapeは程なくして開発を終了…滅亡してしまったのである。。

第二次ブラウザ戦争

次の戦争が始まったのは2008年頃。

Netscapeに勝利したInternetExplorerは最大で95%近くまで達するほどの圧倒的なシェア率を誇っていた。

FireFox、Safari、Operaといったブラウザが立ち上がるもInternetExplorerの牙城を崩すことができずにいたが、2008年のGoogleChromeの登場によって状況は一変する…

当時、MicroSoftはInternetExplorer9(当時の最新バージョン)がWindowsXPで動作をサポートしないことを宣言。
InternetExplorer9を安全に利用するにはWindowsXPの次のOSであるWindowsVistaに移行するよう求めたのである。

しかし、WindowsVistaは世間には流行らず、多くのユーザがなおもWindowsXPを使い続けた結果、InternetExplorerは自滅。

Safariも2012年にWindows版の開発が終了し、シェア争いから陥落。

GoogleChromeの安定した動作や高速なレンダリング、豊富な拡張機能、シンプルなUIが受け入れられ、シェア率1位を獲得、第二次ブラウザ戦争は幕を閉じた。

ちなみにFireFoxはしれっとシェア率2位に浮上した。

第三次ブラウザ戦争

2020年現在、3度目のブラウザ戦争が勃発している…

そこで、GoogleChromeのシェア率1位の地位を揺るがす(かもしれない)ブラウザを3つ紹介します。

Brave

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元Mozillaスタッフが開発したブラウザ。
特徴は何と言っても「広告ブロック機能」ですね。

実際にGoogleChromeとBraveで同じページを表示して違いを比べてみました。

GoogleChrome

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赤い枠の部分が広告です。
広告がやたらとメイプル推しですが特に興味ないので、この広告は邪魔で仕方ありません。アルカリ乾電池もいらない…

Brave

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Braveでは広告が表示されていません。
非常にスッキリした見栄えになりました。

また、BraveはYouTubeの広告もブロックしてくれます。

GoogleChrome

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我らがヒカキンさんの動画を見ると広告が流れます。
広告をスキップしてもしばらく経つと再び広告が割り込んできて視聴の邪魔をします。

Brave

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Braveだと1度も広告に割り込まれることなくヒカキンさんの動画を最後まで視聴できました。
YouTubeをよく見る方にBraveがおすすめです。

Vivaldi

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こちらは元Operaスタッフが開発したブラウザ。
特徴は「カスタマイズ性」と「タブ」です。

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Vivaldiは設定を変更できる項目が多く自分好みのブラウザにカスタマイズできます。
また、複数のタブを1つにまとめる「タブスタック」と並べて表示する「タイリング」というタブ管理機能が便利です。

タブスタック

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タイリング

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いろいろな設定をいじくるのが好きな人はVivaldiがおすすめです。

MicroSoft Edge

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MicroSoft制のブラウザがChromiumベースとなって新しく生まれ変わりました。
ChromiumベースとなったことでHTML/CSSのレンダリングや動作がGoogleChromeと基本的に同じになりました。

特徴は「追跡防止」です。

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Edgeでは訪れたことがないサイトからのトラッキング(ユーザの流入元や閲覧したページを追跡、分析すること)がデフォルトで無効に設定されています。

詳しい知識はないが安全面を考慮したいという方にはMicroSoft Edgeがおすすめです。

ブラウザの未来(予想)

今後、ブラウザの取り巻く環境はどのように変化するでしょうか?

まず、しばらくはGoogleChromeの圧倒的なシェア率1位の状況は続くと思われます。

紹介したBrave、Vivaldi、MicroSoft EdgeはいずれもChromiumをベースに開発されており、GoogleChromeもChromiumがベースです。
Chromiumベースのブラウザが流通することでブラウザ毎の表示・動作の差異はほぼ無くなると考えられます。

MicroSoft Edgeの開発&バージョンアップが進む一方で、InternetExplorerはバージョン11のまま目立った進展がありません。
サポートが切れるのはWindows10と同じ2025年と言われており、そのカウントダウンも既に始まっています。
お役所系のサイト(例えばe-Tax)では未だにInternetExplorerの利用を推奨していますが、今後はInternetExplorerに非対応・非推奨なサイトが増えます。

Googleは2020年8月からYouTubeなどに流れる広告をブロックすると発表しました。
GoogleChromeでは現在でもサイトの閲覧の妨げとなる悪質な広告はブロックしてくれていますが、そのブロックの基準が見直されるようです。
広告ブロックや追跡防止といった機能がブラウザに搭載され始めたことでアフィリエイトのビジネスモデルは崩れていくと考えられます。


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