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程よい距離感の好き

出会ったのは4年前くらいだろうか。少し特殊な出会い方をしていて、その時いた会社の社内案件で、インタビューイー側からお店を認知をした。案件を担当していたわけじゃないけど、そのとき社内バズが起きていて、その流れで知った気がする。かなり曖昧。

シーシャを吸い始めたのはかなり前。年数数えたけどびっくりしちゃうな。なんかのテスト前に初めて行って、そこからゆるゆると付かず離れずの距離を保ち続けている。
シーシャを吸いにマレーシアまで行ったこともあった。あの時に買ったエジプシャンは部屋の隅で今でも佇んでいる。なんとなく時間の経過を感じてしまうけど、5年くらいしか経ってない。この5年が濃かったんだなと思う。

そんな2つの文脈が重なって、お店に行くことにした。最初に接客してくれたのはしほさんで、2回目はチハさん。2人とも覚えてないだろうが、なんとなく覚えている。扉閉まってて入っていいかわかんないなーと思ったり、3回目くらいまで毎回初めてのフリして店のシステム聞いたりしていた。なんか恥ずかしくて。

1番魅力に感じたのは本の数。中でも本の色で分けられた本棚が1番好きで、本がたくさんある故の配置だなと感じたことを覚えている。これが好きならこれも好きだよねと感じる本棚だったので、なんだか自分のパーソナルスペースの外で積読をしているような感覚に陥った。
ちなみに今1番好きなのは雑誌類がまとまってるコーナー。好きな雑誌のバックナンバーがちらほら揃っていて、タイムスリップしたような感覚になる。
あーこの時はこの音楽が流行っていたんだなと思って聞き直したり、その当時のヒット予測を調べて売れなかったんだなとおもったり。いろんな楽しみ方ができる。自分で持てる雑誌には限界があるし全て一度は読んだことがあるから、好きな雑誌の持ってないバックナンバーが1番面白い。

シーシャ屋なんて、その当時はどこも暗いか下品な酒が多いかのどちらかの条件に当てはまってるところがほとんどで、どっちもそんなに好きではなかったからちょうどいい空間だった。コーヒーはハンドドリップで、コーラは瓶で。本がたくさんあって。そんなところが魅力だったと記憶してる。(今もだけど)

お店もシーシャも好きだったから定期的にインスタを見たりしていた。インスタで誰かが歌っている動画をみていい空間だなと思ったり、写真を見て枠の外にある景色を記憶の中から見つけて楽しんだり、そんな距離感で接していた。

ただ唯一の欠点があって、完全の生活圏外にお店があること。これは本当にタイミングの問題でしかないけれども、通い続けることはできずに時間が過ぎていった。行けても4-6ヶ月間が空いてしまうから、ここのコミュニティに溶け込むことはないんだろうなと思っていた。

2023年の1月に状況が変わった。スタッフの募集を見つけた。ちょうど仕事のスタイルを変えていた時期だったので、バイト込みの生活にしてしまおうと思って応募した。スンスン面接は進んで、働くことが決まっていた。
最後の面接は結構覚えていて、京都の話とローカルの話をたくさんした。その時に「日本の都は京都から動いてない、だから京都の人は東京の人に厳しい」という話を聞いた。
当時はそうなんだって思ったけど、そのあと色々調べてみると、何を調べても東京に都が移ったと出てくる。このモヤモヤを相談したいと半年以上思ってるが、結局未だに話せていない。何かを聞き間違えたんだろうと思うんだけど、僕の中のモヤモヤの一つがこれである。

そんなこんなあって、なんだかんだ籍を置いて一年が経つ。直近3-4ヶ月はまぁ色々あって、2-3回しか行けてないけど、それまでは割といた気がする。
最初よりもそりゃシーシャはちゃんと作れるようになったと思う。

なによりとにかく接客向いてるわ!と思った。HSPなので、ちょっとでもシーシャ美味しく作れなかった時は気が気じゃないんだけど、それ以外の時は割とお客さん付き合いはちゃんとできて、楽しくやっていた。お客さんと話した感じで流す音楽を変えてみたり、本とか映画の話を聞いたり、時には全く異業種の話を聞いたり。器用貧乏タイプが功を奏すこともあるな、と仕事以外で(仕事だけど)思った。全員にいい接客ができてるかはちょっとわかんないけど、それでも初来店の接客が自分だったお客さんが今でも来てくれていると、なかなか言い表せない高揚感を感じる。友達も増えたね〜。

そんなこんなでお店にいる時間が少しずつ増えていった。でも好きなところはそこまで変わってない。今でもお店の本を少しずつ読み進めたりして、新鮮な楽しさを感じている。3割くらい実は読んだけど、まだまだ読みきれない。楽しみが尽きないことが何より嬉しい。コーヒーは今でもハンドドリップだし、コーラは瓶のまま。美味しいお酒も増えた。

時間が増えたと言ったけど、終電の関係だったり生活圏外ではあることに変わりないので、土日か水曜の夜かしかいない。だから会えない人には本当に会えないし、知らない常連さんもたくさんいる。(名前だけは存じてます)

なんでこんな話を書き始めたのかというと、今日久しぶりにお店行ったら楽しかったから。その楽しいの感覚のまま書いている。
よくよく考えたら、どういう向き合い方しているか、お店の人たちにも話したことないなと思ったので、これで間接的に伝えておきたい。僕は僕なりの角度と距離感ですごく好きなまま、このお店での時間を過ごしている。溶け込めてるか、と聞かれると別に溶けきってはないけど、今十分心地いい。

そんな素敵なお店は、いわしくらぶという名前です。水道橋から駅近、神保町からはエキトオ。下のテナントはfishという名前で、魚系列店かとおもうけど全く違う店。扉は少し重たいけど、ちゃんと開いてる日も多いし、中の人たちの心も基本開いてる。本とシーシャのある素敵なお店です。お笑いしてる人もいればアクセサリー作ってる人もいたり、会社勤めしながら働いてる人もいたり、そんなお店。誰にも刺さらない人がいないことがすごい魅力だなと思います。

ぼーっとしたい日だったり、落ち着いて本を読みたい日だったり、シーシャを吸いたい日だったり、ちょっと眠たい日だったり、誰かと話したい日だったり。そんな日に来るといいと思います。
スタッフも募集してるからね、気になったら連絡してみてください。

以上。(やなさんの真似)

前です。

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