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【国語の教科書】若者と政治・言論について②【鬱話ランキング】

 ぎゃああ、日経平均株価下がり過ぎいぃぃ!! 今回は、少し戦争の話をします。その前に先日読んだ記事を紹介。いくつか同意するフレーズがありました。

60歳差の政治ジャーナリストと政治活動家。2人は、安保法案に対して何を思うのか?
【田原総一朗×青木大和】僕らの努力で政治は変えられる?これからの日本のためにできることとは 

・日本の転換期は「今」。これから10年後、20年後に、日本はあの年に変わったんだって言われるようになると思っている。
・(歴史的背景について)政治家には説明する義務があると思うよ。
・今の日本の若い人も、戦争に対する拒否感は強く持っている。私たちは、嫌というほど戦争への教育がされている。
・無関心でいても無関係ではいられない

 この記事に書かれていた、「日本の若者も戦争に対する拒否感は強く持っている。私たちは、嫌というほど戦争への教育がされている。」という気持ちはよく分かります。

 毎年夏ごろになると、国語の授業で戦争の悲惨さを主題とした話になります。「ちいちゃんのかげおくり」や「大人になれなかった弟たちへ」のような名作を覚えていらっしゃる方も多いでしょう。ここでまず「戦争って嫌だな」という認識を持ちます。
 加えてこの時期(8月ごろ)になると、戦時中の日本を責める人たちや参拝クレーマーの人たちが声高にいろいろと主張します。すると、自分たちの先祖を大悪人みたいに言われるのも嫌ですから、戦争自体について考えるのも嫌になってきます。

 社会や歴史の授業では、年号や固有名詞を簡単に説明するだけで、なぜ日本が2度の大戦に突入し原爆を落とされて敗戦を迎えたのか、という流れが分かり辛いです。明治維新から第二次大戦までは連続したストーリーになっており、不謹慎な言い方かもしれませんが、この一連の流れは激動に満ちていて下手なドラマより何倍も面白いと思います。
 このように、「戦争は何となく嫌なものだけれど、その実態はよく分からないな。」というのが、若者の本音ではないでしょうか。戦争について教育の場で教えることが政治的中立性に反するなら、何も学校で教えなくてもいい。別の手段で国民に教えればいいのです。

 選挙権が18歳に引き下げられ、その始めての選挙で国民投票に参加するかも知れない今こそ、そういう時期に来ているのかも知れません。最後に、戦争を取り扱った国語の教科書の話について個人的な感想を貼っていきます。

いしぶみ: 広島二中一年生全滅の記録 (中1)
 文句無しのぶっちぎり1位。中学に入学すると、教科書に載る話の内容も急にハードになった。広島の原爆で全滅した広島二中一年生322名のうち、調べのついた226名の「8月6日」を追ったドキュメンタリー。ただひたすら、広島のとある中学のクラスメートの死に様を描写していくだけの鬱作品。あまりの酷さに当時は最初から最後まで通して読むことは出来なかった。この話を翻訳して配布するかネット上で配信することで、広島原爆記念館まで来たくても来られない人にも戦争の悲惨さが十分に伝わる良書。全人類必読の書と言っても過言でないくらい。

ちいちゃんのかげおくり (小3)
 おそらく著名度は1位。穏やかに見えて実は全員死亡しているというBADエンドを覚えているかつての児童も多いのではないだろうか。

一つの花 (小4)
 なんでもかんでも、もう一つだけ、とねだる女の子の話。「もっといっぱい」ではなく「もう一つだけ」という控えめな表現をすることで戦時中の物不足を表している、らしい。出兵した父親は死亡する。

ぼくの防空壕 (小5?)
 父親が出兵するまで割とほのぼのムードだが、国語の教科書における父親死亡率から見て後半の展開は、あ...、察し。父親も帰ってこず、防空壕が埋め立てられて悲しむ少年が辛そう。

番外:特に悲しくない話
てんぷら(仮題:タイトル不明)(中2)
 死体が焦げてる側で、てんぷらを囲んで家族団欒するほのぼの話。父親が奇跡の生存をする。

身体から銃の破片が出てくる話(仮題:タイトル不明)(校高?) 
 中学1年のときとは打って代わって平和な話。ていうかほとんど戦争関係ない。油分だか脂質に包まれた銃かガラスの破片が出てきて、「スゴイね、人体。」となるところが最大の山場。

「大人になれなかった弟たちへ」と「夏の葬列」は教科書の違いで勉強しませんでした。


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