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バキバキに注入された闘魂と、バシバシ打たれたしみとりレーザー。

私の肌のお手入れについては、こちらに書いた通りで、

二年半以上経過した今も、継続中。なんせお金がかからない上に、赤みはなくなった。きっと長年の炎症から脱したと見ている。(本当は当時勢いで購入した肌のキメを映し出すカメラで、改めて撮影したかったけれど、生まれもった飽き性のせいで、おそらく破棄された様子。)

かなり肌の状態はよくなったけれど、「しみだけはレーザー当ててね」って本に書いてるので、年に一度、レーザーあてに行く。

それは、商店街の中にある、普通の皮膚科。
スチール製の丸椅子に座って待つような、待合室の半分以上がお年寄りのクリニック。先生も、普通に中年の街のお医者さん(男性)

それなのに、なぜか、レーザーが置いてある。都市伝説。

映え映えの女医さんが広告となり、映え映えの立地で、映え映えの建物で、映え映えのユーザーさん、という美容系クリニックとは一線を画している。
まさに、アラフィフの庶民な私にぴったりなのだ。もう手放せない。

痛み止めテープを頬に貼り、呼ばれるのを待つ。
個人情報保護、とかで番号で呼ばれる病院が多い中、普通にフルネームで呼ばれる。嫌いじゃない。

名前を呼ばれて診察室へ入って、お久しぶりです、と挨拶をする。
先生は、私の職場をご存じなので(医療系)激務であることも知っている。
実は退職したことを言い出せなくて、世間話をして過ごす。
韓国の美容事情とか、「え、なんで先生そんなことまで!」って話をしつつ(当たり前だ、専門家だ。)いざ、レーザーへ。

「実は、仕事やめちゃったんですよねー、体調崩しちゃって」
とモジモジとカミングアウトするアラフィフ。すると、先生は、ベッドにあおむけになり、ウルトラマンみたいな目の保護をされている私の肩をバシバシと叩きながら、

「お前、自信なくすなよ!!!!全然大丈夫だから!!!!!」
「あんだけ激務してきたんだから、絶対次も楽勝だから!!!!!」

と励ましてくれた。実は先生はラグビー部出身だと知ったのはこのときで、

「え?スクールウォーズ?先生って山下真司なの?ここは伏見工業?」

って混乱しつつ。その混乱の中、先生は痛み止めテープを貼れてない部位までバシバシレーザーを当てていく。(痛み止めの意味って。)もちろん痛い。めっちゃ痛い。たぶん、今、あまり外に出ていない私なので、サービス照射してくれたんだろう。(オーナー裁量)

そのサービス照射の痛みと、先生の体育会系仕込みの励ましに涙がこぼれそうに。年に1.2度しか会わないのに、そんなして励ましていただき。先生、ありがとう。

にしても痛い。これは火傷の痛みと同じ種類。
すると、そこにクリームを塗布してくれるベテラン看護師さんが
「お産と一緒。痛いのに忘れて、またやっちゃうのよ!」
と。まさかこんな煩悩の塊のようなしみ抜きレーザーとお産が並ぶなんて。
「そんなあほな!」と心でツッコミつつ、しかし妙に納得しながら、クリームを塗ってもらった。そう、私、またやってる。

帰りに、その駅にあるお気に入りのちらし寿司を買って帰路についた。
痛いけれど、満たされた一日。






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