見出し画像

「踊りが言葉を待っていた」

NHKのSWITCHインタビュー「橋本愛×田中泯EP2」がとても良かったので、備忘録。4/20(水)0:25〜再放送もあるそうです!

鏡が苦手

まず田中泯さんがスタジオに入ってきて開口一番に出てきた「鏡が苦手」にハッとさせられた。鏡に合わせて何かをする感覚で主体がなくなる気がするからだそう。

ああ、だから360度に自ら発している人って好きなんだ。
自分は逆に、鏡で確認しないと不安になってしまう。

でも考えてみたら、どれだけ鏡を見ても自分で自分の姿を実際に見ることは一生できない。結局、自分自身の内部からの認識と、外部から見ている他者との間にしか自分は存在できないんだなぁと思った一言。

泯さんがうまくなっていなくて良かった

柄本明さんに言われて、泯さんはうまくなったねと言われるより嬉しかったそう。その下手さというのは「本当のことをできる限りやろうとしている」ということだと思うからだと。
これも刺さった。ついつい、できないことを小手先で上手く整えてしまいがち…

身体から無言の言葉が出ている 
台詞は氷山の一角

お芝居も身体が作るものなんだなぁと思った。
いつもさらりと見ているドラマや映画。台詞がなくとも画面からも伝わる程に演じるというのは、それはもう大変なことなんだろうなと初めて想像したかもしれない。
なんとなく感じる「この役者さん上手い!!」の裏にどれほどの努力があるのか。

すべての人間の可能性を自分は持っている

「自分には人を殺す可能性も、同性愛者になる可能性もあると思っている」と言い切った橋本愛さんの清々しさ。ちょっとドキッとする言葉。
本当は自分自身しか生きられない中で、その微細な可能性を演じさせてもらっていると。

私は群れである

それに応える田中泯さん、エドガー・アラン・ポーの「私は群れである」という言葉が好きだと。

自分の中の他者、たくさんの私一人一人と付き合いながら生きていく、その中から選び取って自分の意思で決定していくのだと。

ちょっとこれは原典調べてみたい言葉。


言葉と非言語の関係性

それを聞いて、震えがきたという橋本愛さん。言葉が好きで、言葉によって見方を変えたりと救われてきたのに、何故か踊りたい非言語の欲求があると。

ここからのやり取りは、一視聴者と見ているだけでそれこそ「すごい瞬間を見てしまった」と感動してしまった。

踊りが言葉を待っていた

非言語の欲求があるという橋本さんに田中泯さんが語り始めたこと。

言葉がなかった時代から踊りはあった。
踊りのような時代が長く長くあって、よりコミュニケーションを欲求するようになり、人はやっと言葉に到達する。

踊りが言葉を待っていた。

思わず叫びだしたくなるくらいに、胸に響く一言だった。
この一文の威力がすごい。

そしてそれは、橋本さんにも確かに伝わっていたのが手に取るようにわかる。

この魂の生まれた意味がない

キラッキラの瞳で、「今身体がわかった。こういう感覚が好きだから言葉が好き」と言う橋本さん。

うう…一人の若者が、先人との言葉のやりとり、単なる言葉というよりは魂で切り合うくらいの対話の中で、何かを掴み取る瞬間を目撃してしまったー!!この衝撃。濃密なやりとりでした…

最終的に橋本さんから出てきたのは

『踊りたいのは魂の叫び
今それをしなければ
この魂の、生まれた意味がない』

という、ものすごく純粋な強い言葉で、とてもとても眩しくて感動しました。


最後に

私はその場で話して伝えるのがとても下手なので、自分の感動したこと、思ったこと、覚えておく為にも少しずつ書いていきたいです。

それにしても長くなりがち…!!
再放送するまでに書きたいと思っていたけど、20日0:25〜Eテレだったので、今夜です!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?